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2022年06月29日 [色々なこと]

最強プラスチック分解酵素

お疲れ様です。院長です。

6月29日の水曜日でございます。

6月も明日で終わりですな。

やはりもう、梅雨は明けたのか?

夏がきちゃうのか?

で、7月に入ったら雨が多いとか…。

それも嫌ですけどね。

では今日のネタですが、このブログでも取り上げる事が多いプラスチック問題に、光明が差すかもしれません。

なんと、ドイツの墓地で、史上最速のプラスチック分解能力を持つ酵素が発見されたそうなんです。

プラスチックゴミは、自然に分解されるまで何百年もかかると言われています。

ですがこの新たに発見された、堆肥の遺伝物質から抽出された酵素ならば、1日もしないうちに食い尽くしてしまうんだとか…。

そのポリエステル加水分解酵素は「PHL7」という名で、ドイツの墓地で堆肥をガツガツ食べているところを発見されました。

そこでペットボトルでおなじみの「ポリエチレンテフタレート(PET)」に試してみたところ、16時間以内に9割を分解できることがわかったそうなんです。

これまで知られている中で最速の天然のプラスチック分解者なんですよ。

2016年、日本のとあるリサイクル施設で、プラスチックを食べる細菌が発見されました。

これから生成される「ペターゼ(PETase)」と呼ばれる酵素は、ペットボトルでお馴染みのPETをすごい勢いで分解し、プラスチック分解酵素としての地位を不動のものにしていました。

ですが、ドイツ、ザクセン州ライプツィヒの墓地で、新たに発見された「PHL7」酵素は、さらにその2倍の速度で分解するんです。

ペターゼには発見以来さまざまな改良が施されてきましたが、そんな強化ペターゼすらPHL7酵素から学ぶべきところがあるんだとか…。

「ライプツィヒで発見されたこの酵素は、これまでより少ないエネルギーでのプラスチック再利用を可能にする代替リサイクル法を確立する手助けになるでしょう」と、ライプツィヒ大学の微生物学者ウォルフガング・ツィンマーマン氏は語っています。

PHL7酵素を活用すれば、ペットボトルなどのPETプラスチック製品を環境に負荷をかけずに効果的に分解し、新たなプラスチック製品を作り出すことができます。

残念なことに、PHL7酵素もペターゼも万能ではありません。

一部のボトルに利用されている結晶化レベルが高い(分子がより組織化された構造をしている)PETを完全に分解をすることは叶わないんだそうです。

それでもPHL7酵素なら、PET製の果物のパックを24時間もしないうちに分解してしまうそうなんです。

さらに素晴らしいことに、その過程でできる副産物で、新しいプラスチック容器を作ることだってできるようなんです。

リサイクルが世界に与える威力は計り知れません。

世界では毎年8200万トン以上ものPETが生産されています。

ですが現状では、そのうち新たなプラスチックとして生まれ変わるものはほんの数パーセントに過ぎないんです。

またプラスチック製品をリサイクルするには、今のところまずはそれを溶かさねばなりません。

これには、多大なエネルギーとコストがかかってしまうんですね。

一方、生物学的なリサイクルは、より低コスト・高効率な循環型プラスチック経済につながると期待されています。

だからこそ、ここ数年、科学者たちはプラスチックを食べる細菌の開発にしのぎを削ってきたわけなんです。

この、堆肥の遺伝物質から抽出されたPHL7酵素が、手早くPETを分解できる秘密は、DNAの中にあるようなんですね。

PHL7酵素のアミノ酸配列は、とある部分がほかのプラスチック分解酵素と少し違うんだそうです。

ま、専門的な事はよく分かりませんが、スゴイやつなんでしょう(笑)

今回の研究グループは、その効果を確かめるために、他のプラスチック分解酵素を、PHL7酵素のアミノ酸配列に近付けてみたんだそうです。

するとプラスチックの分解速度が一気に加速し、PHL7に匹敵する速さになることが確認されたんだそうです。

しかもPHL7酵素は仕事が速いだけでなく、特に下処理をしなくてもプラスチックを分解することができます。

粉砕したり溶かしたりしなくても、ガツガツとプラスチックを食べてくれるんだそうです。

ちょっと考えたら恐ろしい酵素ですけど、そこは使いようですね。

さらに副産物を再結合させるために石油化学物質に頼る必要がないわけです。

PHL7という強力な酵素を使えば、使用済みPETを直接リサイクルできるようになります。

そうなると、二酸化炭素の排出は抑えられ、石油化学製品も使う必要もなくなると…。

その分解能力なら、PETプラスチックの使用・廃棄・リサイクルという持続可能な流れを実現できると期待されてるわけです。

世界のプラスチック汚染の惨状を考えると、夢のような話で、研究グループは現在、試作品の製作に取り組んでいるとのことです。

これは是非、早いトコ商品化というか、使用できるようにしていただきたいですねぇ。

そして世界中がこれを使えば、プラスチック問題が解決するかもしれません。

期待大ですな。

ではまた〜。









京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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