2022年04月25日 [動物のこと]
クジラのフン
お疲れ様です。院長です。
4月25日の月曜日でございます。
4月も最終週ってことで、今週金曜からはいよいよゴールデンウイークですなぁ。
まぁ、当院はカレンダー通りなんで、そこまでじゃないですけど、10連休とかあるようですな。
10日も休んだらもう、ねぇ…(笑)
ゆっくり休んで下さい。
では今日のネタは、クジラのお話しでもしようかと思います。
しかも、クジラのフンのお話しでございます。
まぁ、クジラって大きいですよね。
そりゃ、フンも当然大きいでしょう。
これが意外な事に役立つんでははいのかっていうお話しでございます。
クジラのフンが地球を救うかもしれません。
海面の天然肥料として人工のクジラのフンを開発する研究が進んでるんだとか…。
クジラのフンは海の生態系で大切な役割を果たしているそうなんです。
クジラのフンにはプランクトンを育むための栄養素がたっぷり含まれており、プランクトンを食糧源とする魚たちにとっての栄養にもなります。
更にはその魚を捕食する魚の栄養にもなるわけですな。
現在、インド西海岸では、クジラのフンの機能を人工的に再現しようという国際的なプロジェクトが始まろうとしているそうなんです。
うまくいけば、減少しつつある魚が回復し、地球温暖化への対策にもなると期待できるそうなんです。
このプロジェクトは、イギリス政府の元最高科学顧問であるデビッド・キング氏と6つの大学・研究機関による国際的な取り組みです。
その第一弾となる今回の実験の目的は、「海洋バイオマス」の効果を確かめることです。
バイオマスとは物資源(バイオ)の量(マス)を表す言葉で、エネルギーや物質に再生が可能な、動植物から生まれた有機性の資源のことです。
野生のクジラは、フンをすることで海に栄養を与え、魚のエサになる大量のプランクトンを育んでいるわけです。
ならば、クジラのフンを再現した人工フンを作って海に投入すれば、海の生物多様性を回復させられるかもしれないと考えたわけですな。
しかも嬉しい副作用として、増加したプランクトンが大気中の二酸化炭素を吸収してくれるので、温暖化防止対策にもなると期待できるそうなんです。
そのプランクトンを食べた魚が死ねば、二酸化炭素の一部は海底に閉じ込められます(「生物学的ポンプ」というそうです)。
残念なことに現在、こうした生態系サービスは弱ってしまっています。
「海の生物をもう一度増やそうとしています。」と、現在はケンブリッジ大学気候修復センターの所長であるキング氏は語っています。
「この実験が最終的な答えになるかどうかはわかりません。
しかし、クジラの個体数が回復して、それを生物学的ポンプとして残せるというアイデアに、大いに魅了されています。」との事です。
人工クジラのフンの具体的な材料はまだ決まっていないそうですが、現時点では、鉄分が豊富な「砂」と「火山灰」が検討されているそうです。
ですが大切なのは、「硝酸塩」「ケイ素」「リン酸塩」「鉄」が適切な割合になっていることなのだといいます。
そして、これを工場から廃棄される焼いたもみ殻に混ぜます。
するともみ殻が船代わりになって、海面まで栄養を届けてくれるという算段なんだとか…。
ただし海洋への投棄は「ロンドン条約」によって規制されているので、これに違反しないよう今回はごく小規模の実験が3週間程度行われるに過ぎません。
主な目的は、もみ殻がうまく人工フンを運んでくれるかどうか確かめることです。
また実験開始の時期は、天気次第であるといいます。
しかし、これまでこの方法で年間数十億トンの二酸化炭素を封じ込められると主張してきたキング氏にとっては、重要な第一歩となるでしょう。
今、人間は毎年400億トンの二酸化炭素を排出しており、大気中の温室効果ガスを大幅に削減できなければ、危険な気温上昇に直面することになるのは周知の事実です。
今回のような自然のプロセスを真似するやり方を「バイオミメティクス(生物模倣)」というそうで、これからに期待がかかるわけですな。
キング氏は、こうした取り組みを、日光を遮って気候を改変するような地球工学と混同してはいけないと話しています。
それでも、海洋バイオマスで魚の個体数を回復させ、二酸化炭素の削減につなげるには、大規模に実施しなければならないことを認めています。
そりゃ、海は広いからねぇ…。
しかも、色んな国にまたがっていますから、一筋縄ではいきますまいよ。
その証拠に、このプロジェクトは複数の大学・研究機関が参加する国際的なものとなっています。
それぞれが研究する地域は異なっており、太平洋ではハワイ大学とウッズホール海洋研究所、インド洋ではインドの海洋研究所、南極海ではケープタウン大学、大西洋ではケンブリッジ大学と英国国立海洋学センターが研究を行なっているそうです。
プロジェクトチームは、人工フンで生態系を回復させる上での課題のほか、ガバナンス(組織における不正行為を未然に防ぎ、体制管理をするために必要不可欠な取り決め)や一般的な世論といったことをめぐる問題も研究しています。
まぁ、大事な事ですよね。
結果、上手くいっても実行できなければ意味がないですから…。
「海に害となる恐れがない限り、こうした実験をやるべきだと思います」と、キング氏は語っています。
本格的に人工鯨糞を利用しても問題ないことがわかれば、漁獲量を増やしたい沿岸部や島嶼(とうしょ 島々ってことらしい)地域の人たちに費用を負担してもらうという経済モデルも考えられるんだとか…。
まぁ、経済モデルはまだまだ先の話でしょうけど、まずは確実な研究結果が出て、それを各国の偉い人が認めないとねぇ。
わたくし院長は、こういう取り組みは素晴らしいと思いますけど、最後は国の壁に阻まれる気もしますね。
なにせ、海は世界中に広がってますから、みんなが賛成しないといけませんしね。
戦争が起こる様な社会情勢じゃ、無理な気もしますけど、研究だけでも進めておいてもらわないとね。
期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
4月25日の月曜日でございます。
4月も最終週ってことで、今週金曜からはいよいよゴールデンウイークですなぁ。
まぁ、当院はカレンダー通りなんで、そこまでじゃないですけど、10連休とかあるようですな。
10日も休んだらもう、ねぇ…(笑)
ゆっくり休んで下さい。
では今日のネタは、クジラのお話しでもしようかと思います。
しかも、クジラのフンのお話しでございます。
まぁ、クジラって大きいですよね。
そりゃ、フンも当然大きいでしょう。
これが意外な事に役立つんでははいのかっていうお話しでございます。
クジラのフンが地球を救うかもしれません。
海面の天然肥料として人工のクジラのフンを開発する研究が進んでるんだとか…。
クジラのフンは海の生態系で大切な役割を果たしているそうなんです。
クジラのフンにはプランクトンを育むための栄養素がたっぷり含まれており、プランクトンを食糧源とする魚たちにとっての栄養にもなります。
更にはその魚を捕食する魚の栄養にもなるわけですな。
現在、インド西海岸では、クジラのフンの機能を人工的に再現しようという国際的なプロジェクトが始まろうとしているそうなんです。
うまくいけば、減少しつつある魚が回復し、地球温暖化への対策にもなると期待できるそうなんです。
このプロジェクトは、イギリス政府の元最高科学顧問であるデビッド・キング氏と6つの大学・研究機関による国際的な取り組みです。
その第一弾となる今回の実験の目的は、「海洋バイオマス」の効果を確かめることです。
バイオマスとは物資源(バイオ)の量(マス)を表す言葉で、エネルギーや物質に再生が可能な、動植物から生まれた有機性の資源のことです。
野生のクジラは、フンをすることで海に栄養を与え、魚のエサになる大量のプランクトンを育んでいるわけです。
ならば、クジラのフンを再現した人工フンを作って海に投入すれば、海の生物多様性を回復させられるかもしれないと考えたわけですな。
しかも嬉しい副作用として、増加したプランクトンが大気中の二酸化炭素を吸収してくれるので、温暖化防止対策にもなると期待できるそうなんです。
そのプランクトンを食べた魚が死ねば、二酸化炭素の一部は海底に閉じ込められます(「生物学的ポンプ」というそうです)。
残念なことに現在、こうした生態系サービスは弱ってしまっています。
「海の生物をもう一度増やそうとしています。」と、現在はケンブリッジ大学気候修復センターの所長であるキング氏は語っています。
「この実験が最終的な答えになるかどうかはわかりません。
しかし、クジラの個体数が回復して、それを生物学的ポンプとして残せるというアイデアに、大いに魅了されています。」との事です。
人工クジラのフンの具体的な材料はまだ決まっていないそうですが、現時点では、鉄分が豊富な「砂」と「火山灰」が検討されているそうです。
ですが大切なのは、「硝酸塩」「ケイ素」「リン酸塩」「鉄」が適切な割合になっていることなのだといいます。
そして、これを工場から廃棄される焼いたもみ殻に混ぜます。
するともみ殻が船代わりになって、海面まで栄養を届けてくれるという算段なんだとか…。
ただし海洋への投棄は「ロンドン条約」によって規制されているので、これに違反しないよう今回はごく小規模の実験が3週間程度行われるに過ぎません。
主な目的は、もみ殻がうまく人工フンを運んでくれるかどうか確かめることです。
また実験開始の時期は、天気次第であるといいます。
しかし、これまでこの方法で年間数十億トンの二酸化炭素を封じ込められると主張してきたキング氏にとっては、重要な第一歩となるでしょう。
今、人間は毎年400億トンの二酸化炭素を排出しており、大気中の温室効果ガスを大幅に削減できなければ、危険な気温上昇に直面することになるのは周知の事実です。
今回のような自然のプロセスを真似するやり方を「バイオミメティクス(生物模倣)」というそうで、これからに期待がかかるわけですな。
キング氏は、こうした取り組みを、日光を遮って気候を改変するような地球工学と混同してはいけないと話しています。
それでも、海洋バイオマスで魚の個体数を回復させ、二酸化炭素の削減につなげるには、大規模に実施しなければならないことを認めています。
そりゃ、海は広いからねぇ…。
しかも、色んな国にまたがっていますから、一筋縄ではいきますまいよ。
その証拠に、このプロジェクトは複数の大学・研究機関が参加する国際的なものとなっています。
それぞれが研究する地域は異なっており、太平洋ではハワイ大学とウッズホール海洋研究所、インド洋ではインドの海洋研究所、南極海ではケープタウン大学、大西洋ではケンブリッジ大学と英国国立海洋学センターが研究を行なっているそうです。
プロジェクトチームは、人工フンで生態系を回復させる上での課題のほか、ガバナンス(組織における不正行為を未然に防ぎ、体制管理をするために必要不可欠な取り決め)や一般的な世論といったことをめぐる問題も研究しています。
まぁ、大事な事ですよね。
結果、上手くいっても実行できなければ意味がないですから…。
「海に害となる恐れがない限り、こうした実験をやるべきだと思います」と、キング氏は語っています。
本格的に人工鯨糞を利用しても問題ないことがわかれば、漁獲量を増やしたい沿岸部や島嶼(とうしょ 島々ってことらしい)地域の人たちに費用を負担してもらうという経済モデルも考えられるんだとか…。
まぁ、経済モデルはまだまだ先の話でしょうけど、まずは確実な研究結果が出て、それを各国の偉い人が認めないとねぇ。
わたくし院長は、こういう取り組みは素晴らしいと思いますけど、最後は国の壁に阻まれる気もしますね。
なにせ、海は世界中に広がってますから、みんなが賛成しないといけませんしね。
戦争が起こる様な社会情勢じゃ、無理な気もしますけど、研究だけでも進めておいてもらわないとね。
期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院