2022年01月03日 [からだのこと]
脳スライス
お疲れ様です。院長です。
1月3日の月曜日でございます。
みなさん、お正月を楽しんでますでしょうか。
わたくし院長は、そこそこ楽しんでます。
が、今年は曜日の関係から、明日から診療が始まります。
つまり、今日でお休みは終わりなわけですな。
そりゃもう、1年で一番楽しいお正月が終わってしまう、今日と言う日が切なくないわけはありません。
また1年間頑張らないとねぇ…。
もう、お正月が終わってしまったら、寒いだけの冬ですし、とっとと春になってくれやって感じですよね。
ホント、冬が楽しいのは前半だけだわ。
後半、正月明けからの2月とか、極寒ですもんね。
大体、年に1回位は大雪とか降って、困らせよりますし、今年は雪とかいらんしね。
てな、正月3日、今日は医療系ブログらしく、最先端のサイエンステクノロジーネタでもぶっこんでみようかと思います。
少々気持ち悪い研究ですが、デンマークのグループが、薄くスライスした人間の脳を12時間生かし続け、ナマのままの機能を調べることに成功したそうなんです。
生きたヒト脳をマウスのものと比較したところ、ドーパミンの働きが異なっていることが判明したそうなんですよ。
人間とマウスとでは、薬や神経伝達物質の働きが異なることを示す良い例で、脳治療の研究にも役立つ可能性があるということです。
生きている脳組織は、オーフス大学病院にて行われた手術で、脳腫瘍の患者から摘出されたものだそうです。
摘出されてしまえば、脳組織はすぐに死へ向かい始めます。
ま、これは脳に限らず、人体のあらゆる組織がそうできております。
それを防ぐために、脳組織を「人工脳脊髄液」入りの容器に収めて、冷却し、さらに酸素も供給したんだそうです。
もう、マッドサイエントな香りしかしませんが、要は脳を、液体入りの容器にいれ、酸素を与えて生かしたってことですわ。
そう。
みなさんが想像した通りの絵面だと思います。
よくマンガであるヤツですよ。
すんごい賢い博士かなんかの「脳」だけを生かしておくってな発想、SF世界では昔からありましたが、それがついに現実となってきたわけです。
脳組織はこの状態で研究室に運ばれ、そこで薄くスライスされ、今度はイオンとミネラル入りの容器に移されます。
スライスされた上に、室内は常温でしたが、この状態で12時間生きることができるんだとか…。
貴重なサンプルが生きている間に、これまで動物でしかできなかった実験を行うこともできるわけです。
コペンハーゲン大学のエマ・ルイーズ・ルース博士によると、ヒト脳とマウス脳の関係は、「iPhoneとNokia 3310(20年前の携帯電話)」に似ているとかなんとか…。
基本的な機能は同じですが、複雑さがまるで違うと言う事のようです。
細胞の種類や、受容体の発現にも違いがあるようです。
動物実験だけでは、人間の脳を完全に理解することは難しいです。
ですからヒト脳で直接実験できることには大きなメリットがあるわけです。
実際、ルース博士らは、やる気や幸福感に関係がある神経伝達物質「ドーパミン」の働きが、人間とマウスとでは違うことを明らかにしています。
生きているヒト脳とマウス脳で比較したところ、ヒト脳ではドーパミンによって神経細胞の結合がうながされることが確認されたそうです。
ルース博士は、これは「薬や神経伝達物質の効果が、生物によって違うことを示す格好の例」と説明しています。
脳卒中などで脳が損傷してしまうと、神経細胞の結合が失われてしまいます。
そのため、脳の機能を取り戻すには、結合を回復させることが重要になるわけです。
今回明らかになった知見は、そのための方法を考案する手がかりになる可能性があるそうなんです。
ところで、神経細胞の塊である脳を生きたままスライスするわけですから、それが何かを考えていたり、痛みを感じていたりすることはないんでしょうか?
わたくし院長、真っ先にそれを考えてしまいました。
「脳」である以上、思考とまではいかなくても、感覚的なものは残ってるんじゃないかと…。
ですが、この疑問に対し、ルース博士は、はっきりと「できません」と答えています。
感情や思考はどれも、脳のさまざまな領域を巡らねばなりません。
今回扱ったのは、親指の先っぽ程度のごく一部の脳組織だけです。
ほかの神経細胞とつながっていない以上、それが考えたり、痛みを感じたりすることは「単純に不可能」なのだそうです。
ま、そりゃそうか(笑)
ルース博士らの今後の目標は、小さな脳の断片を10日間生存させることなんだそうです。
10日も生きてくれりゃ、さらに研究出来ることも増えるでしょうし、こういった地味な研究から医学が進歩していくんだなぁと感じさせられます。
まだまだ全容が解明されていない、脳の機能ですから、これからの研究にも期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
1月3日の月曜日でございます。
みなさん、お正月を楽しんでますでしょうか。
わたくし院長は、そこそこ楽しんでます。
が、今年は曜日の関係から、明日から診療が始まります。
つまり、今日でお休みは終わりなわけですな。
そりゃもう、1年で一番楽しいお正月が終わってしまう、今日と言う日が切なくないわけはありません。
また1年間頑張らないとねぇ…。
もう、お正月が終わってしまったら、寒いだけの冬ですし、とっとと春になってくれやって感じですよね。
ホント、冬が楽しいのは前半だけだわ。
後半、正月明けからの2月とか、極寒ですもんね。
大体、年に1回位は大雪とか降って、困らせよりますし、今年は雪とかいらんしね。
てな、正月3日、今日は医療系ブログらしく、最先端のサイエンステクノロジーネタでもぶっこんでみようかと思います。
少々気持ち悪い研究ですが、デンマークのグループが、薄くスライスした人間の脳を12時間生かし続け、ナマのままの機能を調べることに成功したそうなんです。
生きたヒト脳をマウスのものと比較したところ、ドーパミンの働きが異なっていることが判明したそうなんですよ。
人間とマウスとでは、薬や神経伝達物質の働きが異なることを示す良い例で、脳治療の研究にも役立つ可能性があるということです。
生きている脳組織は、オーフス大学病院にて行われた手術で、脳腫瘍の患者から摘出されたものだそうです。
摘出されてしまえば、脳組織はすぐに死へ向かい始めます。
ま、これは脳に限らず、人体のあらゆる組織がそうできております。
それを防ぐために、脳組織を「人工脳脊髄液」入りの容器に収めて、冷却し、さらに酸素も供給したんだそうです。
もう、マッドサイエントな香りしかしませんが、要は脳を、液体入りの容器にいれ、酸素を与えて生かしたってことですわ。
そう。
みなさんが想像した通りの絵面だと思います。
よくマンガであるヤツですよ。
すんごい賢い博士かなんかの「脳」だけを生かしておくってな発想、SF世界では昔からありましたが、それがついに現実となってきたわけです。
脳組織はこの状態で研究室に運ばれ、そこで薄くスライスされ、今度はイオンとミネラル入りの容器に移されます。
スライスされた上に、室内は常温でしたが、この状態で12時間生きることができるんだとか…。
貴重なサンプルが生きている間に、これまで動物でしかできなかった実験を行うこともできるわけです。
コペンハーゲン大学のエマ・ルイーズ・ルース博士によると、ヒト脳とマウス脳の関係は、「iPhoneとNokia 3310(20年前の携帯電話)」に似ているとかなんとか…。
基本的な機能は同じですが、複雑さがまるで違うと言う事のようです。
細胞の種類や、受容体の発現にも違いがあるようです。
動物実験だけでは、人間の脳を完全に理解することは難しいです。
ですからヒト脳で直接実験できることには大きなメリットがあるわけです。
実際、ルース博士らは、やる気や幸福感に関係がある神経伝達物質「ドーパミン」の働きが、人間とマウスとでは違うことを明らかにしています。
生きているヒト脳とマウス脳で比較したところ、ヒト脳ではドーパミンによって神経細胞の結合がうながされることが確認されたそうです。
ルース博士は、これは「薬や神経伝達物質の効果が、生物によって違うことを示す格好の例」と説明しています。
脳卒中などで脳が損傷してしまうと、神経細胞の結合が失われてしまいます。
そのため、脳の機能を取り戻すには、結合を回復させることが重要になるわけです。
今回明らかになった知見は、そのための方法を考案する手がかりになる可能性があるそうなんです。
ところで、神経細胞の塊である脳を生きたままスライスするわけですから、それが何かを考えていたり、痛みを感じていたりすることはないんでしょうか?
わたくし院長、真っ先にそれを考えてしまいました。
「脳」である以上、思考とまではいかなくても、感覚的なものは残ってるんじゃないかと…。
ですが、この疑問に対し、ルース博士は、はっきりと「できません」と答えています。
感情や思考はどれも、脳のさまざまな領域を巡らねばなりません。
今回扱ったのは、親指の先っぽ程度のごく一部の脳組織だけです。
ほかの神経細胞とつながっていない以上、それが考えたり、痛みを感じたりすることは「単純に不可能」なのだそうです。
ま、そりゃそうか(笑)
ルース博士らの今後の目標は、小さな脳の断片を10日間生存させることなんだそうです。
10日も生きてくれりゃ、さらに研究出来ることも増えるでしょうし、こういった地味な研究から医学が進歩していくんだなぁと感じさせられます。
まだまだ全容が解明されていない、脳の機能ですから、これからの研究にも期待ですな。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院