2021年08月09日 [動物のこと]
ヘビ毒と止血
お疲れ様です。院長です。
8月9日の月曜日でございます。
盛り上がりましたオリンピックも、無事終了し、今日は振替休日ってことでお休みです。
しかも、もうこのままお盆休みに突入していく方向ですから、ここでまた人流が激しく動き、大変な事になるんじゃないですかねぇ…。
当院は、曜日の関係上、11日の水曜日から、15日の日曜日までお休みとなります。
わたくし院長は、どこへも行く予定もないですが、やはりお盆と言えば帰省される方もいると思います。
いくら、不要不急のとか言っても、年に数回しか帰れない故郷に帰るとなると、不要ではない気もしますしねぇ…。
対策万全で行けば大丈夫だろうと思う気持ちが、ダメなのも分かりますがもうこれだけ続けば仕方ない気もします。
この夏が過ぎて、涼しくなり、乾燥しだす秋になったらもう手遅れな気もしますし、今、どの都道府県が緊急事態宣言なのか、どこがまん延防止なのかよく分からない様な、発令に頼らず、ここは思い切って都市封鎖くらい行う必要があるんじゃないのかねぇ…。
とわたくし院長は思います。
てなお盆前、今日も元気にネタにいきましょう。
今日のネタは動物ネタの中でも、あまり人に好かれない、毒を持った動物のお話しです。
使い方によっては毒にも薬にもなるものは様々ありますが、蛇の毒もその1つでしょう。
中南米に生息するクサリヘビ科の「カイサカ」は猛毒を持つことで知られていますが、その毒が、傷口をたった45秒で完全にふさいでくれる医療用接着剤として利用できるそうなんです。
臨床試験を経て安全性や効果が確認されれば、実際に戦場や緊急医療現場などで利用されることとなるという話しです。
「カイサカ」はクサリヘビ科ヤジリハブ属に分類されるヘビで、北アメリカ南部からアルゼンチン北部に生息しているそうです。
一瞬で致死量の毒を注入してくるために中南米では最も危険な蛇とされているんだとか…。
その毒の主成分は強力な出血毒で、血管内に小さな血栓をいくつもつくり出し、血小板や凝固因子といった止血の役目をするものが過剰に消費されててしまうため、消費性凝固障害という出血症状が起きるんだそうです。
症状としてはチアノーゼやショック状態、呼吸困難、肺塞栓、腎不全などがあらわれます。
地上でも樹上でも活動し、畑や果樹園などにも侵入することから人が噛まれる被害が多いらしく、鼻のすぐ下にあるピット器官で獲物を見つけると、目にもとまらぬ速さで毒牙を獲物に突き刺し、一瞬で致死量の毒を撃ち込むことが出来るそうです。
そして次の瞬間には元の体勢に戻って、次の攻撃に備えている、非常に攻撃的かつヤバイ蛇なんですね。
このカイサカ、噛まれた犠牲者の傷口を洗った人の指に小さな傷があり、そこから毒が入ったことで命を落としてしまうようなもらい事故もあるくらい危険な毒なんだそうです。
そんな危険な毒を、利用しようと陸軍軍医大学(中国)をはじめとする研究グループが目をつけたのは、その血栓をつくり出す「レプチラーゼ」という酵素の作用なんだそうです。
毒液からこれを抽出し、「メタクリレート」というゼラチン状物質に混ぜます。
メタクリレート・ゼラチンには光を当てると固まるという優れた性質があるのですが、血液の中ではその性能が十分に発揮されません。
そこでここにカイサカの毒成分を混ぜることで、欠点を克服しようとしたんだとか…。
つまり、これを傷口に塗り、レーザーなどの光を照射してやれば、わずか45秒で傷口をふさいでくれると…。
これは、同じ用途のものでこれまで最高とされていた「フィブリン糊」の半分の時間であるといいますからかなりの優れものと言えるでしょう。
ラットの実験では、血を洗わないでも深い切り傷や大動脈の破裂を見事にふさぎ、しかも縫う必要もなかったとのことです。
研究グループは交通事故や戦場といった救急現場での利用を想定しており、今後臨床試験でその効果や安全性が確かめられることになります。
スマホの照明でも効果があるらしく、応急処置にはぴったりだろうとのことです。
なお生物の毒を有効活用しようという試みはこれだけではないそうで、たとえば、あのタランチュラの毒からは副作用のない鎮痛剤が開発されていたりするそうです。
これもかなりの優れものらしく、今もっとも有効だとされているオピオイド系の鎮痛剤は、手術やがんによる強い痛みを抑える上で、医療の現場に欠かすことができないものになっています。
その一方で、この薬には依存性があり、過剰摂取すれば死亡するリスクもある、強力な薬なんですね。
実際、たとえばアメリカでは、2015年の薬物中毒死のおよそ4割がオピオイド薬で占められていたそうで、その濫用が社会問題になっているんだとか…。
そこでオピオイドに変わる副作用のない鎮痛剤が、タランチュラの毒から開発されているってことですから、不気味なヤツらも役に立つんだねぇ。
このカイサカのキズ接着剤も早いとこ完成するといいですな。
まぁ、使う事はないでしょうけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
8月9日の月曜日でございます。
盛り上がりましたオリンピックも、無事終了し、今日は振替休日ってことでお休みです。
しかも、もうこのままお盆休みに突入していく方向ですから、ここでまた人流が激しく動き、大変な事になるんじゃないですかねぇ…。
当院は、曜日の関係上、11日の水曜日から、15日の日曜日までお休みとなります。
わたくし院長は、どこへも行く予定もないですが、やはりお盆と言えば帰省される方もいると思います。
いくら、不要不急のとか言っても、年に数回しか帰れない故郷に帰るとなると、不要ではない気もしますしねぇ…。
対策万全で行けば大丈夫だろうと思う気持ちが、ダメなのも分かりますがもうこれだけ続けば仕方ない気もします。
この夏が過ぎて、涼しくなり、乾燥しだす秋になったらもう手遅れな気もしますし、今、どの都道府県が緊急事態宣言なのか、どこがまん延防止なのかよく分からない様な、発令に頼らず、ここは思い切って都市封鎖くらい行う必要があるんじゃないのかねぇ…。
とわたくし院長は思います。
てなお盆前、今日も元気にネタにいきましょう。
今日のネタは動物ネタの中でも、あまり人に好かれない、毒を持った動物のお話しです。
使い方によっては毒にも薬にもなるものは様々ありますが、蛇の毒もその1つでしょう。
中南米に生息するクサリヘビ科の「カイサカ」は猛毒を持つことで知られていますが、その毒が、傷口をたった45秒で完全にふさいでくれる医療用接着剤として利用できるそうなんです。
臨床試験を経て安全性や効果が確認されれば、実際に戦場や緊急医療現場などで利用されることとなるという話しです。
「カイサカ」はクサリヘビ科ヤジリハブ属に分類されるヘビで、北アメリカ南部からアルゼンチン北部に生息しているそうです。
一瞬で致死量の毒を注入してくるために中南米では最も危険な蛇とされているんだとか…。
その毒の主成分は強力な出血毒で、血管内に小さな血栓をいくつもつくり出し、血小板や凝固因子といった止血の役目をするものが過剰に消費されててしまうため、消費性凝固障害という出血症状が起きるんだそうです。
症状としてはチアノーゼやショック状態、呼吸困難、肺塞栓、腎不全などがあらわれます。
地上でも樹上でも活動し、畑や果樹園などにも侵入することから人が噛まれる被害が多いらしく、鼻のすぐ下にあるピット器官で獲物を見つけると、目にもとまらぬ速さで毒牙を獲物に突き刺し、一瞬で致死量の毒を撃ち込むことが出来るそうです。
そして次の瞬間には元の体勢に戻って、次の攻撃に備えている、非常に攻撃的かつヤバイ蛇なんですね。
このカイサカ、噛まれた犠牲者の傷口を洗った人の指に小さな傷があり、そこから毒が入ったことで命を落としてしまうようなもらい事故もあるくらい危険な毒なんだそうです。
そんな危険な毒を、利用しようと陸軍軍医大学(中国)をはじめとする研究グループが目をつけたのは、その血栓をつくり出す「レプチラーゼ」という酵素の作用なんだそうです。
毒液からこれを抽出し、「メタクリレート」というゼラチン状物質に混ぜます。
メタクリレート・ゼラチンには光を当てると固まるという優れた性質があるのですが、血液の中ではその性能が十分に発揮されません。
そこでここにカイサカの毒成分を混ぜることで、欠点を克服しようとしたんだとか…。
つまり、これを傷口に塗り、レーザーなどの光を照射してやれば、わずか45秒で傷口をふさいでくれると…。
これは、同じ用途のものでこれまで最高とされていた「フィブリン糊」の半分の時間であるといいますからかなりの優れものと言えるでしょう。
ラットの実験では、血を洗わないでも深い切り傷や大動脈の破裂を見事にふさぎ、しかも縫う必要もなかったとのことです。
研究グループは交通事故や戦場といった救急現場での利用を想定しており、今後臨床試験でその効果や安全性が確かめられることになります。
スマホの照明でも効果があるらしく、応急処置にはぴったりだろうとのことです。
なお生物の毒を有効活用しようという試みはこれだけではないそうで、たとえば、あのタランチュラの毒からは副作用のない鎮痛剤が開発されていたりするそうです。
これもかなりの優れものらしく、今もっとも有効だとされているオピオイド系の鎮痛剤は、手術やがんによる強い痛みを抑える上で、医療の現場に欠かすことができないものになっています。
その一方で、この薬には依存性があり、過剰摂取すれば死亡するリスクもある、強力な薬なんですね。
実際、たとえばアメリカでは、2015年の薬物中毒死のおよそ4割がオピオイド薬で占められていたそうで、その濫用が社会問題になっているんだとか…。
そこでオピオイドに変わる副作用のない鎮痛剤が、タランチュラの毒から開発されているってことですから、不気味なヤツらも役に立つんだねぇ。
このカイサカのキズ接着剤も早いとこ完成するといいですな。
まぁ、使う事はないでしょうけど(笑)
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院