2021年07月29日 [からだのこと]
ストレス遺伝
お疲れ様です。院長です。
7月29日の木曜日でございます。
今年は近畿地方、梅雨が長かったですが明けてからは猛暑な毎日。
もちろん暑くて大変なんですが、湿度が低いとまだマシな気がします。
やはり梅雨時は湿度が高いので、暑さが身体にこたえましたね。
不快指数なんて言葉もありますし、湿度は身体に悪いです。
まだまだ暑さとは戦わなきゃいけないんですが、湿度からは解放されましたよね。
ほんと、湿度はストレスになりますよね。
ってことで、今日はそんなストレスについての最新研究のお話しでもしてみましょう。
なんと、ストレスは遺伝するそうなんです。
マウスの父親は精子を介して子孫にストレス反応を伝えていることが判明したんだそうです。
ストレスが遺伝すると言うより、正確に言えばストレスを受けた経験はが遺伝するようなんですね。
ですからあなたがストレスを感じてイライラしがちなのは、もしかしたら親の経験によるものなのかもしれないってことなんです。
DNAはその塩基配列が変わらなくても、環境の影響によって発現の仕方が変わることがあります。
こうした変化を研究する分野のことを「エピジェネティクス(後成的遺伝学)」というんだそうです。
始めて聞いた言葉ですけど(笑)
この新しいエピジェネティクス研究によると、マウスはストレスのせいで起きた遺伝情報の変化を子孫に伝えているのだそうです。
何のためにそんな事するんでしょうねぇ(笑)
迷惑な話でよね。
ですが、すでにマウスの精子がストレスの影響を受けることは知られていました。
またマウスが環境のせいで増大したストレスへの感受性を子供に伝えていることも明らかになっていたんだそうです。
ただし、親と子でストレス耐性が似てくる原因が、精子自体にあるのか、それともほかの要因(たとえば親からの学習など)があるのかはっきりしていませんでした。
最新の研究では、この点を解明するべくマウスで実験が行われました。
はたしてマウスの精子は、ストレスの強さを直接子供に伝えているのでしょうか?
米マウントサイナイ医科大学の研究グループは、まずマウス(もちろんオス)の精子のRNAを解析し、それからストレスを受ける状況で10日間飼育しました。
具体的には人見知りしそうなマウスを攻撃的なマウスと一緒に飼育したんだそうです。
そしてこのときの反応とストレスレベルの評価に基づいて、マウスをストレスに弱いグループと強いグループにわけます。
その上で再度精子のRNAを解析し、飼育の前後で変化がなかったどうかを確かめました。
その結果わかったのは、ストレスに弱いグループでは1460個の遺伝子が変化していた一方、強いグループでは62個だけだったということです。
そうした変化を伝えられた子供は、やはりストレスに対して大きな反応を示すことも確認されたんだそうです。
研究グループのアシュレー・カニンガム氏によると、強いストレスにさらされていたオスと”自然”に交尾したマウスは、そのことを察知してよりいっそう妊娠や出産に気を使うようになるのだそうです。
そこで試しにストレスに弱いオスの精子を使い人工授精で妊娠させてみたところ、それでもやはりメスは同じように気を使うようになることが確認されたそうです。
つまり精子自体にストレス反応を直接伝える機能があるということになりますねぇ…。
ところで人間の気分障害もまた、家族の既往歴や遺伝が関係していることが知られています。
一方、ストレスのような外部環境から受ける刺激もまた親から子へと受け継がれ、気分障害の引き金になっているのかどうかは定かではありません。
ですが、カニンガム氏によれば、今回の結果は親の経験も関係していることを示唆しているのだということのようです。
気分障害は非常に複雑な症状で、ある人にはよく効く治療が別の人にはまるで効かないといったこともよくあるそうなんです。
この病気を引き起こすさまざまな要因が解明されれば、より効果的な治療や予防法を考案できるかもしれないとのことです。
まぁ、気分障害というものを引き起こす要因が多岐にわたり過ぎているので、当然ながら治療法も人によって様々でしょう。
これとマウスのストレス遺伝が直接関係しているかどうかは全く別の話ですが、マウスがストレスを子に遺伝させるってのには必ず訳があると思います。
わたくし院長が勝手に思うに、「ストレス」ってもの自体を「悪いもの」として捉えるのは人間だけじゃないんですかねぇ…。
他の動物の場合、ある意味ストレスに感じる事によって「命」を守れることが多いんですよね。
つまり、いつも死と隣り合わせという生きる背景があるじゃないですか。
野生動物なら、当然天敵もいるでしょうしね。
そうなると、ストレス=危険サインとして、子に伝えていった方が生存率が上がると考えるんじゃないでしょうか…。
人間の場合、生存云々と言うより、より快適な社会生活を行うために、少しでもストレスを軽減させるという目的ですから、そもそもの視点が違うもんね。
まぁ、人間でも死ぬほどのストレスを感じる事はあるんでしょうけど…。
このストレス、意外と奥が深いものなんで研究者の賢い人達、頑張って全容解明させてください。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月29日の木曜日でございます。
今年は近畿地方、梅雨が長かったですが明けてからは猛暑な毎日。
もちろん暑くて大変なんですが、湿度が低いとまだマシな気がします。
やはり梅雨時は湿度が高いので、暑さが身体にこたえましたね。
不快指数なんて言葉もありますし、湿度は身体に悪いです。
まだまだ暑さとは戦わなきゃいけないんですが、湿度からは解放されましたよね。
ほんと、湿度はストレスになりますよね。
ってことで、今日はそんなストレスについての最新研究のお話しでもしてみましょう。
なんと、ストレスは遺伝するそうなんです。
マウスの父親は精子を介して子孫にストレス反応を伝えていることが判明したんだそうです。
ストレスが遺伝すると言うより、正確に言えばストレスを受けた経験はが遺伝するようなんですね。
ですからあなたがストレスを感じてイライラしがちなのは、もしかしたら親の経験によるものなのかもしれないってことなんです。
DNAはその塩基配列が変わらなくても、環境の影響によって発現の仕方が変わることがあります。
こうした変化を研究する分野のことを「エピジェネティクス(後成的遺伝学)」というんだそうです。
始めて聞いた言葉ですけど(笑)
この新しいエピジェネティクス研究によると、マウスはストレスのせいで起きた遺伝情報の変化を子孫に伝えているのだそうです。
何のためにそんな事するんでしょうねぇ(笑)
迷惑な話でよね。
ですが、すでにマウスの精子がストレスの影響を受けることは知られていました。
またマウスが環境のせいで増大したストレスへの感受性を子供に伝えていることも明らかになっていたんだそうです。
ただし、親と子でストレス耐性が似てくる原因が、精子自体にあるのか、それともほかの要因(たとえば親からの学習など)があるのかはっきりしていませんでした。
最新の研究では、この点を解明するべくマウスで実験が行われました。
はたしてマウスの精子は、ストレスの強さを直接子供に伝えているのでしょうか?
米マウントサイナイ医科大学の研究グループは、まずマウス(もちろんオス)の精子のRNAを解析し、それからストレスを受ける状況で10日間飼育しました。
具体的には人見知りしそうなマウスを攻撃的なマウスと一緒に飼育したんだそうです。
そしてこのときの反応とストレスレベルの評価に基づいて、マウスをストレスに弱いグループと強いグループにわけます。
その上で再度精子のRNAを解析し、飼育の前後で変化がなかったどうかを確かめました。
その結果わかったのは、ストレスに弱いグループでは1460個の遺伝子が変化していた一方、強いグループでは62個だけだったということです。
そうした変化を伝えられた子供は、やはりストレスに対して大きな反応を示すことも確認されたんだそうです。
研究グループのアシュレー・カニンガム氏によると、強いストレスにさらされていたオスと”自然”に交尾したマウスは、そのことを察知してよりいっそう妊娠や出産に気を使うようになるのだそうです。
そこで試しにストレスに弱いオスの精子を使い人工授精で妊娠させてみたところ、それでもやはりメスは同じように気を使うようになることが確認されたそうです。
つまり精子自体にストレス反応を直接伝える機能があるということになりますねぇ…。
ところで人間の気分障害もまた、家族の既往歴や遺伝が関係していることが知られています。
一方、ストレスのような外部環境から受ける刺激もまた親から子へと受け継がれ、気分障害の引き金になっているのかどうかは定かではありません。
ですが、カニンガム氏によれば、今回の結果は親の経験も関係していることを示唆しているのだということのようです。
気分障害は非常に複雑な症状で、ある人にはよく効く治療が別の人にはまるで効かないといったこともよくあるそうなんです。
この病気を引き起こすさまざまな要因が解明されれば、より効果的な治療や予防法を考案できるかもしれないとのことです。
まぁ、気分障害というものを引き起こす要因が多岐にわたり過ぎているので、当然ながら治療法も人によって様々でしょう。
これとマウスのストレス遺伝が直接関係しているかどうかは全く別の話ですが、マウスがストレスを子に遺伝させるってのには必ず訳があると思います。
わたくし院長が勝手に思うに、「ストレス」ってもの自体を「悪いもの」として捉えるのは人間だけじゃないんですかねぇ…。
他の動物の場合、ある意味ストレスに感じる事によって「命」を守れることが多いんですよね。
つまり、いつも死と隣り合わせという生きる背景があるじゃないですか。
野生動物なら、当然天敵もいるでしょうしね。
そうなると、ストレス=危険サインとして、子に伝えていった方が生存率が上がると考えるんじゃないでしょうか…。
人間の場合、生存云々と言うより、より快適な社会生活を行うために、少しでもストレスを軽減させるという目的ですから、そもそもの視点が違うもんね。
まぁ、人間でも死ぬほどのストレスを感じる事はあるんでしょうけど…。
このストレス、意外と奥が深いものなんで研究者の賢い人達、頑張って全容解明させてください。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院