2021年06月21日 [動物のこと]
ヒルガタワムシ
お疲れ様です。院長です。
6月21日の月曜日でございます。
6月も後半に入ってきましたねぇ。
雨が降ろうが晴れてようがボチボチ暑くなってきましたね。
基本的に温暖化の影響で、とにかく全体的に暖かいですな。
冬もそこまで寒くなかったしねぇ…。
これから真夏がやってきますが、今年はどれくらい暑くなるでしょうか。
もう、気温30℃とか、普通になってきたもんね。
このままいったら、次は40℃の大台をどれだけ超えるかってな感じになるんでしょうねぇ。
さて、そんな温暖化トークから、今日のネタにいくわけですがまぁ、その温暖化による影響の話になりますね。
今日はシベリアの永久凍土にまつわるお話しです。
シベリアの大地を閉ざす永久凍土は、生命のタイムカプセルのようなものです。
2万〜5万年前のケブカサイや3万2000年前の被子植物など、大昔の動植物がまるでつい最近まで生きていたかのような姿で冷凍保存されているのが発見されたりします。
ですがときにもっと驚くようなことが起こるわけですよ。
なんと、氷の中で眠りについていた太古の動物が現代に蘇り、さらに増殖まですることがあるそうなんです。
今回、紹介されている大昔のゾンビは、2万4000年の眠りから覚めて現代に蘇り、自らのクローンをつくって増殖までしたそうなんです。
そのゾンビは「ヒルガタワムシ(学名 bdelloid rotifer)」という輪形動物(ワムシ類)の仲間です。
5000万年前から淡水の中で暮らしているごく小さな動物で、輪形と呼ばれるのは、口のあたりに車輪のように回転する繊毛が生えているからなんだとか…。
とは言え、たいていは、100〜500μm(マイクロメートル 1μm=0.001mm)位の極小生物ですから、口とか言われても見ることは出来ませんけどね。
で、ロシアの土壌科学、物理化学・生物学問題研究所のリュボフ・シュマコワ氏らは、永久凍土となっていたシベリア北東部を流れるアラゼヤ川の深さ3.5メートルの地点で土壌サンプルを採取しました。
そこから発見されたのがヒルガタワムシです。
発見当時は冬眠状態にあり、代謝は停止していたそうなんです。
ですが、土壌サンプルからは多数のワムシが検出されました。
シュマコワ氏らが土壌サンプルを分析した結果、ワムシが永久凍土に閉じ込められたのは2万3960年〜2万4485年前であることが分かったそうです。
研究グループは、まず永久凍土が現代の微生物によって汚染されていないことを確認、解凍されたいくつかのワムシは通常どおり動き出し、摂食行動を行ったそうなんです。
これだけでもスゴイと思うんですが、それから適切な状態のシャーレにサンプルを入れてしばらく待つと、眠りから覚めて動き始め、やがては単為生殖でクローンまでつくり出したそうなんです。
ヒルガタワムシがこのような芸当をやってのけるのも、タンパク質の一種である「シャペロン(他のタンパク質分子が正しい折りたたみをして機能を獲得するのを助けるタンパク質)」を利用して「クリプトビオシス」という無代謝状態になれるからであるということなんです。
クリプトビオシスは厳しい環境に対して、活動を停止する無代謝状態のことで、水分などが供給されると復活して活動を開始します。
これは、このブログでは超有名なあのクマムシと同じですな。
さらにDNAの損傷を修復し、「活性酸素種」という有害な分子から細胞を守るメカニズムが備わっていることも、その生命力の秘密なんだとか…。
まぁ、生命の神秘とでも言いますか、とにかく凄まじい生命力ですが、ちなみに現代に蘇ったヒルガタワムシとそのクローンは遺伝子がまったく同じで、うっかりすれば区別できなくなってしまう程だそうです。
完全なコピーですが、一般的な寿命は2週間程度なので、データを採取する研究対象となったのは増殖したクローンの方だったとのことです。
研究者によると、永久凍土から生きたまま得られた生物のサンプルは、低温生物学の最高の研究題材になるだろうということです。
こうなると、例の「コールドスリープ」が現実味を帯びてきますよね。
コールドスリープとは、宇宙船などでの惑星間移動などにおいて、人体を低温状態に保ち、目的地に着くまでの時間経過による搭乗員の老化を防ぐ装置、もしくは同装置による睡眠状態を指す和製英語です。
これに近いもので、人体を冷凍保存し、解凍技術が確立した未来で解凍してもらおうと、冷凍保存を行っている財団があったりしますしね。
冷凍保存することは出来たとしても、当然解凍して復活させるとなると、まだまだ技術的に無理なんですが、今回のヒルガタワムシの研究で、一歩か半歩は近付いたんじゃないでしょうかね。
知らんけど(笑)
てか、本当に伝えたかったことは、ヒルガタワムシの話ではなく、永久凍土が溶けてきてる温暖化問題だったんですけどね。
ま、今年の夏も暑いでしょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
6月21日の月曜日でございます。
6月も後半に入ってきましたねぇ。
雨が降ろうが晴れてようがボチボチ暑くなってきましたね。
基本的に温暖化の影響で、とにかく全体的に暖かいですな。
冬もそこまで寒くなかったしねぇ…。
これから真夏がやってきますが、今年はどれくらい暑くなるでしょうか。
もう、気温30℃とか、普通になってきたもんね。
このままいったら、次は40℃の大台をどれだけ超えるかってな感じになるんでしょうねぇ。
さて、そんな温暖化トークから、今日のネタにいくわけですがまぁ、その温暖化による影響の話になりますね。
今日はシベリアの永久凍土にまつわるお話しです。
シベリアの大地を閉ざす永久凍土は、生命のタイムカプセルのようなものです。
2万〜5万年前のケブカサイや3万2000年前の被子植物など、大昔の動植物がまるでつい最近まで生きていたかのような姿で冷凍保存されているのが発見されたりします。
ですがときにもっと驚くようなことが起こるわけですよ。
なんと、氷の中で眠りについていた太古の動物が現代に蘇り、さらに増殖まですることがあるそうなんです。
今回、紹介されている大昔のゾンビは、2万4000年の眠りから覚めて現代に蘇り、自らのクローンをつくって増殖までしたそうなんです。
そのゾンビは「ヒルガタワムシ(学名 bdelloid rotifer)」という輪形動物(ワムシ類)の仲間です。
5000万年前から淡水の中で暮らしているごく小さな動物で、輪形と呼ばれるのは、口のあたりに車輪のように回転する繊毛が生えているからなんだとか…。
とは言え、たいていは、100〜500μm(マイクロメートル 1μm=0.001mm)位の極小生物ですから、口とか言われても見ることは出来ませんけどね。
で、ロシアの土壌科学、物理化学・生物学問題研究所のリュボフ・シュマコワ氏らは、永久凍土となっていたシベリア北東部を流れるアラゼヤ川の深さ3.5メートルの地点で土壌サンプルを採取しました。
そこから発見されたのがヒルガタワムシです。
発見当時は冬眠状態にあり、代謝は停止していたそうなんです。
ですが、土壌サンプルからは多数のワムシが検出されました。
シュマコワ氏らが土壌サンプルを分析した結果、ワムシが永久凍土に閉じ込められたのは2万3960年〜2万4485年前であることが分かったそうです。
研究グループは、まず永久凍土が現代の微生物によって汚染されていないことを確認、解凍されたいくつかのワムシは通常どおり動き出し、摂食行動を行ったそうなんです。
これだけでもスゴイと思うんですが、それから適切な状態のシャーレにサンプルを入れてしばらく待つと、眠りから覚めて動き始め、やがては単為生殖でクローンまでつくり出したそうなんです。
ヒルガタワムシがこのような芸当をやってのけるのも、タンパク質の一種である「シャペロン(他のタンパク質分子が正しい折りたたみをして機能を獲得するのを助けるタンパク質)」を利用して「クリプトビオシス」という無代謝状態になれるからであるということなんです。
クリプトビオシスは厳しい環境に対して、活動を停止する無代謝状態のことで、水分などが供給されると復活して活動を開始します。
これは、このブログでは超有名なあのクマムシと同じですな。
さらにDNAの損傷を修復し、「活性酸素種」という有害な分子から細胞を守るメカニズムが備わっていることも、その生命力の秘密なんだとか…。
まぁ、生命の神秘とでも言いますか、とにかく凄まじい生命力ですが、ちなみに現代に蘇ったヒルガタワムシとそのクローンは遺伝子がまったく同じで、うっかりすれば区別できなくなってしまう程だそうです。
完全なコピーですが、一般的な寿命は2週間程度なので、データを採取する研究対象となったのは増殖したクローンの方だったとのことです。
研究者によると、永久凍土から生きたまま得られた生物のサンプルは、低温生物学の最高の研究題材になるだろうということです。
こうなると、例の「コールドスリープ」が現実味を帯びてきますよね。
コールドスリープとは、宇宙船などでの惑星間移動などにおいて、人体を低温状態に保ち、目的地に着くまでの時間経過による搭乗員の老化を防ぐ装置、もしくは同装置による睡眠状態を指す和製英語です。
これに近いもので、人体を冷凍保存し、解凍技術が確立した未来で解凍してもらおうと、冷凍保存を行っている財団があったりしますしね。
冷凍保存することは出来たとしても、当然解凍して復活させるとなると、まだまだ技術的に無理なんですが、今回のヒルガタワムシの研究で、一歩か半歩は近付いたんじゃないでしょうかね。
知らんけど(笑)
てか、本当に伝えたかったことは、ヒルガタワムシの話ではなく、永久凍土が溶けてきてる温暖化問題だったんですけどね。
ま、今年の夏も暑いでしょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院