2021年01月20日 [動物のこと]
単為生殖動物
お疲れ様です。院長です。
1月20日の水曜日でございます。
早いもんで、1月も残すところ10日程となりました。
ボチボチ色々と焦りが出る頃です。
やはり1月は休みは多かったですが、その分、やる気は少なかったからねぇ(笑)
当然ながらそのツケが回ってきます。
ですから、ここらから頑張らないと、月末に泣きを見ることになるんですな。
てことで、今日もとっととネタにいきましょう。
みなさんは、「単為生殖」ってご存知でしょうか。
今日は「単為生殖」についてのお話しでございます。
アメリカはワシントンのスミソニアン国立動物公園でアジアン・ウォータードラゴンが卵を産みました。
ですが、この卵をみて飼育員は非常に驚いたそうです。
なぜなら卵を産んだメスはオスに出会ったことがなかったからなんですな。
遺伝子検査の結果、2016年8月24日に孵化した子供は、オスなしで生まれたことが確認されたそうです。
このようにメスだけで子供を作ることを「単為生殖」というわけです。
我々人間からするとあり得ない話のように感じるでしょうけど、自然界ではかなり一般的な現象で、植物・昆虫・魚・は虫類、さらには鳥まで、さまざまな種で確認されています。
ただし、人間を含むほ乳類は例外です。
ほ乳類が出産するには、精子が持つ特定の遺伝子が必要なので、どうしてもオスが必要になります。
人間のように、2つの個体で全ゲノムに及ぶDNAの交換をする「有性生殖」の場合、メスとオスが持つ卵子と精子それぞれに含まれる遺伝物質のどちらも、子供の形成に貢献しています。
動物の大半はこの有性生殖によって子孫を残すんですが、種によっては、メスの卵子に子供を残すために必要な遺伝物質すべてがそろっているようなものもいるわけです。
たとえばカリバチ、甲殻類、トカゲの一部の種は、単為生殖によってしか子孫を残しません。
一方で、単為生殖をするほとんどの生物は、普段は有性生殖で子供を作るのに、ときおりオスなしでも子供を産んでしまうという現象がおこります。
つまり、どっちもあるってことなんですな。
これはある意味で、より奇妙な話と考えられます。
単為生殖で子供が生まれるには、一連の細胞プロセスがつつがなく進行しなければなりません。
まず精子に刺激されることなく、卵細胞が形成(卵形成)される必要があります。
次に、卵子が自力で発達をはじめ、初期の胚が形成されなければならず、そこからさらに発達が続いて、ようやく最後に孵化となるわけです。
普通は、どの段階もすぐにダメになってしまいます。
染色体が倍になったときに、子供が発達するために必須である遺伝子が完全にそろっていなければならない2番目の段階は特にそうです。
もう1つ別のプロセスとして、卵子が作られる過程で余った細胞(極体)によって、卵子がフェイク受精することもあるそうです。
いずれの方法でも、胚の発達によって、母と子の遺伝レベルでの最終的な類似性が決まります。
では、何が引き金となって単為生殖が起きるのか?
なんですが、これは、まだ完全には解明されていないそうです。
しかし、どうも環境の変化と関係があるんではないかという意見が多いようです。
たとえばアブラムシのような有性生殖と単為生殖のどちらもできる生物は、密集状態や捕食者といったストレスが、単為生殖から有性生殖(この逆はない)に切り替えるスイッチである可能性があります。
また淡水に潜むプランクトンの仲間は、塩分濃度の高さがそのスイッチになっていると考えられています。
面白いことに、単為生殖を行う性質は遺伝するものであるらしく、単為生殖で生まれたメスの場合、やはり単為生殖で子供を産む可能性が高くなるそうなんです。
ちなみに単為生殖で生まれた子供の性別は、その種の性別が決まるメカニズムにしたがうそうなんんです。
たとえば一部の昆虫・魚・は虫類は、染色体がXXならメス、XYならオスです。
この場合、母親は自分が持つ遺伝子しか子供に伝えらないので、必ずメスになります。
一方、ヘビや鳥のように、メスがZW染色体を持つ生物の場合、子供は大抵がオス(ZZ)で、メス(WW)になる確率はずっと低くなります。
オスがいるのにあえてメスだけで子供を作ってしまうメリットの1つは、メスが自分の手で交尾相手を作り出せることだと考えられます。
ただし単為生殖で生まれる種は、病気や寄生虫、生息環境の変化といったものですぐに絶滅してしまうことが観察されています。
なぜ有性生殖と単為生殖の両方を行う種がいるのか?
そうした種はたまに有性生殖をするだけでずっと生存していられるのか?
これが単為生殖の研究者が目下関心を持っているテーマなんだそうです。
まぁ、動物のすることですから何か意味はあるんでしょうけどねぇ…。
基本的には、種の保全を最優先に考えた行動とみるべきでしょうけど、謎はまだまだ深そうです。
今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
1月20日の水曜日でございます。
早いもんで、1月も残すところ10日程となりました。
ボチボチ色々と焦りが出る頃です。
やはり1月は休みは多かったですが、その分、やる気は少なかったからねぇ(笑)
当然ながらそのツケが回ってきます。
ですから、ここらから頑張らないと、月末に泣きを見ることになるんですな。
てことで、今日もとっととネタにいきましょう。
みなさんは、「単為生殖」ってご存知でしょうか。
今日は「単為生殖」についてのお話しでございます。
アメリカはワシントンのスミソニアン国立動物公園でアジアン・ウォータードラゴンが卵を産みました。
ですが、この卵をみて飼育員は非常に驚いたそうです。
なぜなら卵を産んだメスはオスに出会ったことがなかったからなんですな。
遺伝子検査の結果、2016年8月24日に孵化した子供は、オスなしで生まれたことが確認されたそうです。
このようにメスだけで子供を作ることを「単為生殖」というわけです。
我々人間からするとあり得ない話のように感じるでしょうけど、自然界ではかなり一般的な現象で、植物・昆虫・魚・は虫類、さらには鳥まで、さまざまな種で確認されています。
ただし、人間を含むほ乳類は例外です。
ほ乳類が出産するには、精子が持つ特定の遺伝子が必要なので、どうしてもオスが必要になります。
人間のように、2つの個体で全ゲノムに及ぶDNAの交換をする「有性生殖」の場合、メスとオスが持つ卵子と精子それぞれに含まれる遺伝物質のどちらも、子供の形成に貢献しています。
動物の大半はこの有性生殖によって子孫を残すんですが、種によっては、メスの卵子に子供を残すために必要な遺伝物質すべてがそろっているようなものもいるわけです。
たとえばカリバチ、甲殻類、トカゲの一部の種は、単為生殖によってしか子孫を残しません。
一方で、単為生殖をするほとんどの生物は、普段は有性生殖で子供を作るのに、ときおりオスなしでも子供を産んでしまうという現象がおこります。
つまり、どっちもあるってことなんですな。
これはある意味で、より奇妙な話と考えられます。
単為生殖で子供が生まれるには、一連の細胞プロセスがつつがなく進行しなければなりません。
まず精子に刺激されることなく、卵細胞が形成(卵形成)される必要があります。
次に、卵子が自力で発達をはじめ、初期の胚が形成されなければならず、そこからさらに発達が続いて、ようやく最後に孵化となるわけです。
普通は、どの段階もすぐにダメになってしまいます。
染色体が倍になったときに、子供が発達するために必須である遺伝子が完全にそろっていなければならない2番目の段階は特にそうです。
もう1つ別のプロセスとして、卵子が作られる過程で余った細胞(極体)によって、卵子がフェイク受精することもあるそうです。
いずれの方法でも、胚の発達によって、母と子の遺伝レベルでの最終的な類似性が決まります。
では、何が引き金となって単為生殖が起きるのか?
なんですが、これは、まだ完全には解明されていないそうです。
しかし、どうも環境の変化と関係があるんではないかという意見が多いようです。
たとえばアブラムシのような有性生殖と単為生殖のどちらもできる生物は、密集状態や捕食者といったストレスが、単為生殖から有性生殖(この逆はない)に切り替えるスイッチである可能性があります。
また淡水に潜むプランクトンの仲間は、塩分濃度の高さがそのスイッチになっていると考えられています。
面白いことに、単為生殖を行う性質は遺伝するものであるらしく、単為生殖で生まれたメスの場合、やはり単為生殖で子供を産む可能性が高くなるそうなんです。
ちなみに単為生殖で生まれた子供の性別は、その種の性別が決まるメカニズムにしたがうそうなんんです。
たとえば一部の昆虫・魚・は虫類は、染色体がXXならメス、XYならオスです。
この場合、母親は自分が持つ遺伝子しか子供に伝えらないので、必ずメスになります。
一方、ヘビや鳥のように、メスがZW染色体を持つ生物の場合、子供は大抵がオス(ZZ)で、メス(WW)になる確率はずっと低くなります。
オスがいるのにあえてメスだけで子供を作ってしまうメリットの1つは、メスが自分の手で交尾相手を作り出せることだと考えられます。
ただし単為生殖で生まれる種は、病気や寄生虫、生息環境の変化といったものですぐに絶滅してしまうことが観察されています。
なぜ有性生殖と単為生殖の両方を行う種がいるのか?
そうした種はたまに有性生殖をするだけでずっと生存していられるのか?
これが単為生殖の研究者が目下関心を持っているテーマなんだそうです。
まぁ、動物のすることですから何か意味はあるんでしょうけどねぇ…。
基本的には、種の保全を最優先に考えた行動とみるべきでしょうけど、謎はまだまだ深そうです。
今後の研究に期待しましょう。
ではまた〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院