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2020年09月09日 [動物のこと]

牛のケツ

お疲れ様です。院長です。

9月9日の水曜日でございます。

9月9日ってことで、救急の日とかなんでしょうけど、99(くく)の日ってのもありそうだね。

9月もここまでくると、やはり少しは秋らしくと言うか、夏ではないなと思う時間帯が出てきますよね。

ま、全体的にはまだ暑いんですが、やはり真夏のソレとは違ってきています。

このまま素直に秋になってくれたらいいんですけど、ここ数年の残暑感はハンパないですからねぇ…。

まぁ、最悪秋なしの冬でも良いですけど、それはそれで寂しいもんがありますよね。

てな9月の9日、今日も元気にネタに突入していきましょう。

今日は、このブログには珍しく、何となくほのぼの出来るネタではないかと思っております。

突然ですが、アフリカ南部、ボツワナの牧草地では、家畜の牛がライオンやヒョウなどの捕食獣に襲われ、牛の数が激減しているそうなんです。

そこで、何とか牛が襲われない方法はないか?と、オーストラリアの研究者達は試行錯誤していました。

ボツワナ北部に位置するオカバンゴ・デルタでは、近年干ばつ被害による水や草原の不足の他、野生の大型肉食獣による被害から、地域の暮らしを支えている家畜牛の数が激減しています。

家畜の牛は、夜は囲いの中に入れられるんですが、昼間は放牧されており、その間が非常に危険なんですよね。

なにせ、そこいらには、ライオンやヒョウ、チーター、ハイエナなんかの強力な捕食者がウロウロしてるんですから…。

ですが、それらライオンなりヒョウなりの野生生物も、殺して回るわけにはいきません。

基本的に、野生動物は保護しなければならない法律ですから、農家や遊牧民らは家畜が襲われる被害を受けながらもこれまではなす術もなく、それを阻止できる方法はないかと頭を悩ませていたわけなんです。

そこで、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学研究チームが、14の異なる牛の群れを使って4年にわたり実験を行ってきました。

牛を3つのグループに分け、目印を描いて捕食者に襲われる度合いを調査するという方法でした。

チームは、4年の間、49回の実験を行い、24時間モニタリングしました。

参加した2061頭の牛は、同じ地域で放牧された牛で、襲われるリスクも同じで、この牛を3つのグループに分け、1つには臀部に大きな目を描きました。

そして2つ目のグループにはバツ印を描き、3つ目のグループの牛には何も描かず、それぞれ実験したところ、驚くべき効果が得られたそうなんです。

目がついた683頭の牛は、4年間一度も捕食者に襲われることはなかったということなんです。

しかし、バツ印が付いた牛は543頭中4頭襲われ、何もついていなかった牛は835頭中15頭襲われるという結果に至ったそうです。

この実験により、目の模様が初めて大型捕食哺乳動物の抑止力にもなったことが示唆されたのだそうです。

目の模様…

こんなんです(笑)

ま、確かに遠目からみれば、デカい顔にも見えますねぇ…。

これは、チームの一員が、特定の蝶や蛾、両生類、鳥などにみられる「アイ・スポット」にインスパイアされ考案したそうです。

「アイ・スポット」とは、蝶や蛾の羽に、大きな目玉のような柄があり、捕食者から多く見せるヤツですな。

そしてさらに、大型肉食獣は、待ち伏せした獲物に背後から近づき、一気に仕留める習慣があるため、お尻にこの大きな目があると、捕食者たちは背後に回る事ができません。

この「アイ・スポット」により狩りを抑止できたことは、牛を保護する必要のある農家にとって非常にありがたいことで、シンプルな低コストのアイデアが、捕食を減らす費用対効果の高い解決法となったわけです。

また、この方法を用いることで、牛と野生の捕食者が相対的調和を保ち、共生していくことにも役立ちます。

野生界の頂点となる捕食者の生態的価値やツーリズム性を考えると、大型肉食獣と農家の伝統的生活の両方を守ることは、必要不可欠ですからね。

同チームは、「この単一のアプローチが全ての問題を解決するわけではない」と指摘した上で、家畜産業者の負担が部分的にでも軽減することを期待しています。

まぁ、全ての牛に目の模様を描いて、はたして誤魔化せるのかって疑問は残りますが、捕食される数が減るだけでも、農家からしたらラッキーでしょうしね。

捕食者たちも野生動物である以上、なんらか餌を食べなきゃいけないわけで、そのバランスの中で、少しでも家畜が守られれば上出来ですわな。

しかし、ライオンやヒョウやチーターがウロウロしてるトコで暮らしてる人達って…

我々が考える日常と、何もかも違うんでしょうねぇ。

牛もライオンも農家の方も、みんな頑張って下さい。

ではまた〜。


020909



京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院


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