2019年12月22日 [からだのこと]
(147)サンデーイルネス(仮)ビタミン欠乏症(D、E)について
お疲れ様です。院長です。
12月22日のサンデーイルネスでございますよ。
ついに22日っすよ〜。
今年のこのイルネス辞典も、来週で終了でございます。
振り返ると1年なんて早いもんですなぁ。
これ、基本的には病気辞典ってことでやってるんですが、いつかネタが尽きる時がくるでしょう。
それが何年先かは分かりませんが、その日が来るまでがんばるぞぉいっと。
先週、先々週と続けて、「ビタミン欠乏症」についてお話ししてきましたが、今日はその最終回でございます。
まず、ちょっとした復習からはいりましょう。
ビタミン欠乏症と言えば、ビタミンが足りなくなってどうにかなってしまう症状なんですが、まずビタミンって何種類あるかご存知ですかってことからですね。
以下の通り、全部で13種類あります。
★脂溶性ビタミン
ビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
★水溶性ビタミン
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンB12
ナイアシン
葉酸
パントテン酸
ビオチン
ビタミンC
ビタミン群て言ってんのに、ビタミンと名のつかないヤツもありますが、これらを総称してビタミンと言います。
で、まず脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンとに、大きく分けられていますが、この違いはそのまま、水に溶けるか、脂に溶けるかの違いです。
ビタミンB群、ビタミンC、葉酸等の水溶性ビタミンは、大量に摂取して血中濃度が高くなると、必要量以上の分は尿となって体外に排泄されます。
一方、ビタミンA、D、E、K等の脂溶性ビタミンは水に溶けにくく尿中に排泄されないので必要以上に摂取すると体内に蓄積され、過剰症を起こす場合があります。
で、欠乏症ってのは、足りなくなって身体に異常をきたす症状の事ですね。
今日はビタミンDの欠乏症と、ビタミンEの欠乏症について解説していきたいと思います。
まずビタミンD欠乏症についてですが、ビタミンDは、食事からの摂取が不足しても、適度に戸外で紫外線を受けていればビタミンD欠乏症はほとんど生じないと言われています。
ですが、日照の不十分な地域に住んでいる人や屋外に出られない高齢者では、ビタミンDの摂取不足による欠乏症が起こります。
ビタミンDが欠乏すると、乳幼児や小児では「くる病」が、成人では骨軟化症(こつなんかしょう)が現れます。
乳幼児や小児に現れる「くる病」では肋骨や下肢骨の変形が特徴で、成人に現れる骨軟化症では骨の石灰化が特徴です。
くる病発症早期では、X線像で関節部の肥大や二重関節などが認められますが、食事でカルシウムを補充したり、ビタミンDの投与によって症状が改善します。
ビタミンD欠乏状態が長期に続くと、体重の負荷によってO脚やX脚へと変形して歩行障害が現れる場合もあります。
類似の病態に、ビタミンD抵抗症というものがあります。
これは、ビタミンD摂取量は不足していないにもかかわらず、ビタミンDの体内での活性化障害や作用障害によって、結果的にビタミンD欠乏症と同様の症状が現れてくる病態です。
ビタミンDの1日所要量は、5歳以下の幼児で400国際単位(成人で0.3μgを1国際単位)として、成人で100国際単位となっています。
必要量の摂取が困難な場合は、日照を適度に浴びる(夏場で1日30分間程度、冬場で1日1時間程度)ことが非常に効果的です。
では、続いてビタミンE欠乏症について解説していきたいと思います。
脂溶性(しようせい)ビタミンであるビタミンEには、生体膜に存在する不飽和(ふほうわ)脂肪酸のフリーラジカルによる過酸化を防止する作用があります。
そのために、ビタミンEには抗動脈硬化作用、免疫増強作用や抗がん作用などの健康に有益な作用があると考えられています。
ビタミンEの抗酸化作用に伴う抗不妊作用も知られています。
原因として、胆汁がたまることなどによる脂肪吸収障害、未熟児の場合や無β(ベータ)リポ蛋白血症によってビタミンEの運搬障害がある場合などの特殊な状況下で、ビタミンE欠乏症がみられます。
また、不飽和脂肪酸の過剰投与時に発症したという例もあります。
症状の現れ方としては、過酸化脂質が赤血球膜に増えるために溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)が現れます。
神経系の異常として脊髄後索(せきずいこうさく)障害(深部感覚低下)、小脳性運動失調、腱反射(けんはんしゃ)消失、筋力の低下や多発性ニューロパチーなども知られています。
そのほかに、抗酸化作用の低下によると考えられる白内障(はくないしょう)、不妊や習慣性流産も報告されています。
ビタミンEの1日所要量は成人で7〜8rですが、大量の不飽和脂肪酸を摂取している場合は、より大量の摂取が必要になります。
また、無βリポ蛋白血症の患者さんの場合は、体重1sあたり100rの連続投与が必要です。
いかがでしたか。
連続3回にわたり、ビタミン欠乏症について解説してまいりました。
たかがビタミン、されどビタミンです。
基本は食品からの摂取が大事ですが、わたくし院長は、毎日必要量をサプリメントで確実に摂取しています。
食生活が偏っている方や、なかなか自分で管理できない方なんかも含め、サプリメントはいいと思いますけどね。
サプリメントは「薬品」ではなく、「栄養補助食品」ですから、足りないものを補うには最適だと思いますよ。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
12月22日のサンデーイルネスでございますよ。
ついに22日っすよ〜。
今年のこのイルネス辞典も、来週で終了でございます。
振り返ると1年なんて早いもんですなぁ。
これ、基本的には病気辞典ってことでやってるんですが、いつかネタが尽きる時がくるでしょう。
それが何年先かは分かりませんが、その日が来るまでがんばるぞぉいっと。
先週、先々週と続けて、「ビタミン欠乏症」についてお話ししてきましたが、今日はその最終回でございます。
まず、ちょっとした復習からはいりましょう。
ビタミン欠乏症と言えば、ビタミンが足りなくなってどうにかなってしまう症状なんですが、まずビタミンって何種類あるかご存知ですかってことからですね。
以下の通り、全部で13種類あります。
★脂溶性ビタミン
ビタミンA
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
★水溶性ビタミン
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンB12
ナイアシン
葉酸
パントテン酸
ビオチン
ビタミンC
ビタミン群て言ってんのに、ビタミンと名のつかないヤツもありますが、これらを総称してビタミンと言います。
で、まず脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンとに、大きく分けられていますが、この違いはそのまま、水に溶けるか、脂に溶けるかの違いです。
ビタミンB群、ビタミンC、葉酸等の水溶性ビタミンは、大量に摂取して血中濃度が高くなると、必要量以上の分は尿となって体外に排泄されます。
一方、ビタミンA、D、E、K等の脂溶性ビタミンは水に溶けにくく尿中に排泄されないので必要以上に摂取すると体内に蓄積され、過剰症を起こす場合があります。
で、欠乏症ってのは、足りなくなって身体に異常をきたす症状の事ですね。
今日はビタミンDの欠乏症と、ビタミンEの欠乏症について解説していきたいと思います。
まずビタミンD欠乏症についてですが、ビタミンDは、食事からの摂取が不足しても、適度に戸外で紫外線を受けていればビタミンD欠乏症はほとんど生じないと言われています。
ですが、日照の不十分な地域に住んでいる人や屋外に出られない高齢者では、ビタミンDの摂取不足による欠乏症が起こります。
ビタミンDが欠乏すると、乳幼児や小児では「くる病」が、成人では骨軟化症(こつなんかしょう)が現れます。
乳幼児や小児に現れる「くる病」では肋骨や下肢骨の変形が特徴で、成人に現れる骨軟化症では骨の石灰化が特徴です。
くる病発症早期では、X線像で関節部の肥大や二重関節などが認められますが、食事でカルシウムを補充したり、ビタミンDの投与によって症状が改善します。
ビタミンD欠乏状態が長期に続くと、体重の負荷によってO脚やX脚へと変形して歩行障害が現れる場合もあります。
類似の病態に、ビタミンD抵抗症というものがあります。
これは、ビタミンD摂取量は不足していないにもかかわらず、ビタミンDの体内での活性化障害や作用障害によって、結果的にビタミンD欠乏症と同様の症状が現れてくる病態です。
ビタミンDの1日所要量は、5歳以下の幼児で400国際単位(成人で0.3μgを1国際単位)として、成人で100国際単位となっています。
必要量の摂取が困難な場合は、日照を適度に浴びる(夏場で1日30分間程度、冬場で1日1時間程度)ことが非常に効果的です。
では、続いてビタミンE欠乏症について解説していきたいと思います。
脂溶性(しようせい)ビタミンであるビタミンEには、生体膜に存在する不飽和(ふほうわ)脂肪酸のフリーラジカルによる過酸化を防止する作用があります。
そのために、ビタミンEには抗動脈硬化作用、免疫増強作用や抗がん作用などの健康に有益な作用があると考えられています。
ビタミンEの抗酸化作用に伴う抗不妊作用も知られています。
原因として、胆汁がたまることなどによる脂肪吸収障害、未熟児の場合や無β(ベータ)リポ蛋白血症によってビタミンEの運搬障害がある場合などの特殊な状況下で、ビタミンE欠乏症がみられます。
また、不飽和脂肪酸の過剰投与時に発症したという例もあります。
症状の現れ方としては、過酸化脂質が赤血球膜に増えるために溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)が現れます。
神経系の異常として脊髄後索(せきずいこうさく)障害(深部感覚低下)、小脳性運動失調、腱反射(けんはんしゃ)消失、筋力の低下や多発性ニューロパチーなども知られています。
そのほかに、抗酸化作用の低下によると考えられる白内障(はくないしょう)、不妊や習慣性流産も報告されています。
ビタミンEの1日所要量は成人で7〜8rですが、大量の不飽和脂肪酸を摂取している場合は、より大量の摂取が必要になります。
また、無βリポ蛋白血症の患者さんの場合は、体重1sあたり100rの連続投与が必要です。
いかがでしたか。
連続3回にわたり、ビタミン欠乏症について解説してまいりました。
たかがビタミン、されどビタミンです。
基本は食品からの摂取が大事ですが、わたくし院長は、毎日必要量をサプリメントで確実に摂取しています。
食生活が偏っている方や、なかなか自分で管理できない方なんかも含め、サプリメントはいいと思いますけどね。
サプリメントは「薬品」ではなく、「栄養補助食品」ですから、足りないものを補うには最適だと思いますよ。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院