2019年10月13日 [からだのこと]
(137)サンデーイルネス(仮)虫垂炎について
お疲れ様です。院長です。
10月13日のサンデーイルネスです。
世間じゃ、昨日から明日体育の日を絡めて3連休でございますな。
ですが、関東地方じゃ台風が直撃したようで、大変な状況のようです。
なんだか、今年は台風が多い気がします。
被害を受けられた地方の方は、大変だと思いますが頑張ってください。
来週は即位礼正殿の儀とかで、22日が休みですし今月もなんだかんだ休みが多いなぁ…。
いつも言うてますが、休みたいのはやまやまなんですが、自営業者はなかなかそうも言うとられへんのよねぇ…。
でも、休みの日は休みます(笑)
そんな、体育の日の前日、今日も元気にネタいってみよう。
本日のイルネス辞典は「虫垂炎」について解説していきたいと思います。
まず虫垂炎は、虫垂に化膿性の炎症が起こる病気です。
虫垂とは、盲腸(もうちょう)(右下腹部の小腸から大腸につながった下の部分)の先に突き出た5〜10pほどの先端が閉じた突起物で、長さ6〜8p、太さは鉛筆程度です。
虫垂は、リンパ組織が集まっているため、免疫に関与するともいわれていますが、少なくとも成人では何故か不要と考えられている臓器です。
人間の身体に不要なものがあるとも思いづらいんですが、この臓器は一般的に切除しても大丈夫とされています。
で、ここでいわゆる「盲腸」ってのとの違いなんですが、虫垂は「盲腸」の先に付属しています。
ですから、「盲腸炎」となると、「虫垂炎」のさらに悪化した状態になり、炎症が虫垂をこえ、盲腸にまで広がった状態を指します。
ですから、虫垂炎の発見が遅れたりすると盲腸炎に発展するってことで、全くの別ものではないですが少し違うわけですね。
で、虫垂はとっても大丈夫ですが、盲腸は大腸の一部ですので取り除くわけにはいきません。
では、どんな症状かと言いますと、急に激しい腹痛を訴え、外科的な治療を必要とする病気を総称して「急性腹症」といいますが、虫垂炎はそのなかでも最も頻度の高いもので、15人に1人が一生に一度この病気にかかるといわれているくらいです。
虫垂炎の発症のピークは10〜20代ですが、小児や高齢者も含めてどの年齢層でもみられますし、男女差もありません。
虫垂炎は適切に治療されれば予後のよい病気ですが、治療しないまま放置しておくと、虫垂は破裂し、細菌を含んだ腸の内容物が腹腔内へ漏出して膿瘍(のうよう)を形成したり、腹膜炎を起こして命取りになることもあります。
また、細菌が血流に乗って全身に広がると敗血症になり、命を脅かすこともあります。
実際、かつては死亡率が60%以上もある恐ろしい病気と考えられてい多時代もあったそうです。
虫垂炎の原因はまだ完全にはわかっていませんが、糞便(糞石)や異物、リンパ組織の過形成、まれには腫瘍などで虫垂の入り目がふさがったり、狭くなることがきっかけになると考えられています。
わたくし院長、子供の頃にミカンの薄皮を食べると盲腸になるとか、聞いたことがあるんですが、まぁそれはないようです(笑)
虫垂の内圧が上昇して血行が悪くなり、そこに細菌が進入して感染を起こし、急性の炎症が起こると考えられています。
炎症の程度により、カタル性(粘膜層の軽い炎症)、蜂窩織炎(ほうかしきえん)性(全層の化膿性炎症)、壊疽(えそ)性(虫垂壁全層の壊死(えし))に分類され、多くの虫垂炎はカタル性から始まり、炎症が進むにつれて蜂窩織炎性、壊疽性へと進展します。
壊疽性では、穿孔(せんこう)に至ると腹膜炎を合併します。
腹痛、食欲不振、発熱、吐き気、嘔吐が主な症状です。
典型的な経過としては、上腹部やへそのまわりが突然痛み出し、次に発熱、吐き気や嘔吐、食欲不振が起こります。
数時間もすると吐き気は止まり、数時間から24時間以内に痛みが右下腹部に移ってきます。
この部分を押して離した時に痛みがひどくなります(ブルンベルグ徴候)。
ただ、このような典型的な症状を示すことは決して多くなく、半数程度にすぎませんので、盲腸は右下腹部って過信するのは危険です。
発熱は37〜38℃の微熱のことが多く、39℃以上の場合は穿孔性腹膜炎や膿瘍形成を考える必要があります。
急性虫垂炎の病期は、前述したように大きく3段階に分かれており、軽いほうからカタル性、蜂窩織炎性、壊疽性と分類されています。
かつては虫垂炎との診断が得られれば、すべて手術していました。
しかし最近では、薬物療法が進歩し、カタル性のものについては、抗生物質による内科的治療で治るようになっています。
よく「盲腸をちらす」といういい方をしますが、これは薬剤で、虫垂の炎症を緩和することを指しています。
ですが、薬物療法の場合、10〜20%の割合で再発するとも言われています。
腹膜刺激徴候が明らかな場合や、画像検査で虫垂が1p以上に腫大(しゅだい)して虫垂の壁構造の破綻や膿瘍がある場合は、虫垂炎が蜂窩織炎性や壊疸性まで進んだことを意味しており、緊急手術が必要です。
早期に手術を行った場合、死亡率は1%未満と非常に低く、入院期間も1週間程度ですみます。
手術方法としては、従来から行われている「開腹手術」と、「腹腔鏡を用いる手術」の2通りがあります。
腹腔鏡による手術は、おなかに小さな穴をあけるだけですから、傷が極めて小さく、入院期間も2〜3日ですむそうです。
腹痛、嘔吐、発熱という虫垂炎の主症状がそろっている場合にはもちろんですが、典型的な症状が出ていなくても、虫垂炎を疑った場合には、ともかく医師の診察を早く受けましょう。
虫垂炎は自然によくなることはなく、放っておくと、穿孔して腹膜炎を起こし命にかかわります。
とくに小児の場合は、症状が出現してから穿孔を起こすまでの時間が短いので注意が必要ですからね。
いかがでしたか。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
10月13日のサンデーイルネスです。
世間じゃ、昨日から明日体育の日を絡めて3連休でございますな。
ですが、関東地方じゃ台風が直撃したようで、大変な状況のようです。
なんだか、今年は台風が多い気がします。
被害を受けられた地方の方は、大変だと思いますが頑張ってください。
来週は即位礼正殿の儀とかで、22日が休みですし今月もなんだかんだ休みが多いなぁ…。
いつも言うてますが、休みたいのはやまやまなんですが、自営業者はなかなかそうも言うとられへんのよねぇ…。
でも、休みの日は休みます(笑)
そんな、体育の日の前日、今日も元気にネタいってみよう。
本日のイルネス辞典は「虫垂炎」について解説していきたいと思います。
まず虫垂炎は、虫垂に化膿性の炎症が起こる病気です。
虫垂とは、盲腸(もうちょう)(右下腹部の小腸から大腸につながった下の部分)の先に突き出た5〜10pほどの先端が閉じた突起物で、長さ6〜8p、太さは鉛筆程度です。
虫垂は、リンパ組織が集まっているため、免疫に関与するともいわれていますが、少なくとも成人では何故か不要と考えられている臓器です。
人間の身体に不要なものがあるとも思いづらいんですが、この臓器は一般的に切除しても大丈夫とされています。
で、ここでいわゆる「盲腸」ってのとの違いなんですが、虫垂は「盲腸」の先に付属しています。
ですから、「盲腸炎」となると、「虫垂炎」のさらに悪化した状態になり、炎症が虫垂をこえ、盲腸にまで広がった状態を指します。
ですから、虫垂炎の発見が遅れたりすると盲腸炎に発展するってことで、全くの別ものではないですが少し違うわけですね。
で、虫垂はとっても大丈夫ですが、盲腸は大腸の一部ですので取り除くわけにはいきません。
では、どんな症状かと言いますと、急に激しい腹痛を訴え、外科的な治療を必要とする病気を総称して「急性腹症」といいますが、虫垂炎はそのなかでも最も頻度の高いもので、15人に1人が一生に一度この病気にかかるといわれているくらいです。
虫垂炎の発症のピークは10〜20代ですが、小児や高齢者も含めてどの年齢層でもみられますし、男女差もありません。
虫垂炎は適切に治療されれば予後のよい病気ですが、治療しないまま放置しておくと、虫垂は破裂し、細菌を含んだ腸の内容物が腹腔内へ漏出して膿瘍(のうよう)を形成したり、腹膜炎を起こして命取りになることもあります。
また、細菌が血流に乗って全身に広がると敗血症になり、命を脅かすこともあります。
実際、かつては死亡率が60%以上もある恐ろしい病気と考えられてい多時代もあったそうです。
虫垂炎の原因はまだ完全にはわかっていませんが、糞便(糞石)や異物、リンパ組織の過形成、まれには腫瘍などで虫垂の入り目がふさがったり、狭くなることがきっかけになると考えられています。
わたくし院長、子供の頃にミカンの薄皮を食べると盲腸になるとか、聞いたことがあるんですが、まぁそれはないようです(笑)
虫垂の内圧が上昇して血行が悪くなり、そこに細菌が進入して感染を起こし、急性の炎症が起こると考えられています。
炎症の程度により、カタル性(粘膜層の軽い炎症)、蜂窩織炎(ほうかしきえん)性(全層の化膿性炎症)、壊疽(えそ)性(虫垂壁全層の壊死(えし))に分類され、多くの虫垂炎はカタル性から始まり、炎症が進むにつれて蜂窩織炎性、壊疽性へと進展します。
壊疽性では、穿孔(せんこう)に至ると腹膜炎を合併します。
腹痛、食欲不振、発熱、吐き気、嘔吐が主な症状です。
典型的な経過としては、上腹部やへそのまわりが突然痛み出し、次に発熱、吐き気や嘔吐、食欲不振が起こります。
数時間もすると吐き気は止まり、数時間から24時間以内に痛みが右下腹部に移ってきます。
この部分を押して離した時に痛みがひどくなります(ブルンベルグ徴候)。
ただ、このような典型的な症状を示すことは決して多くなく、半数程度にすぎませんので、盲腸は右下腹部って過信するのは危険です。
発熱は37〜38℃の微熱のことが多く、39℃以上の場合は穿孔性腹膜炎や膿瘍形成を考える必要があります。
急性虫垂炎の病期は、前述したように大きく3段階に分かれており、軽いほうからカタル性、蜂窩織炎性、壊疽性と分類されています。
かつては虫垂炎との診断が得られれば、すべて手術していました。
しかし最近では、薬物療法が進歩し、カタル性のものについては、抗生物質による内科的治療で治るようになっています。
よく「盲腸をちらす」といういい方をしますが、これは薬剤で、虫垂の炎症を緩和することを指しています。
ですが、薬物療法の場合、10〜20%の割合で再発するとも言われています。
腹膜刺激徴候が明らかな場合や、画像検査で虫垂が1p以上に腫大(しゅだい)して虫垂の壁構造の破綻や膿瘍がある場合は、虫垂炎が蜂窩織炎性や壊疸性まで進んだことを意味しており、緊急手術が必要です。
早期に手術を行った場合、死亡率は1%未満と非常に低く、入院期間も1週間程度ですみます。
手術方法としては、従来から行われている「開腹手術」と、「腹腔鏡を用いる手術」の2通りがあります。
腹腔鏡による手術は、おなかに小さな穴をあけるだけですから、傷が極めて小さく、入院期間も2〜3日ですむそうです。
腹痛、嘔吐、発熱という虫垂炎の主症状がそろっている場合にはもちろんですが、典型的な症状が出ていなくても、虫垂炎を疑った場合には、ともかく医師の診察を早く受けましょう。
虫垂炎は自然によくなることはなく、放っておくと、穿孔して腹膜炎を起こし命にかかわります。
とくに小児の場合は、症状が出現してから穿孔を起こすまでの時間が短いので注意が必要ですからね。
いかがでしたか。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院