2019年07月21日 [からだのこと]
(125)サンデーイルネス(仮)壊疽性筋膜炎について
お疲れ様です。院長です。
7月21日のサンデーイルネスでございます。
平年ならもう梅雨明けって頃なんですが、今年はまだでんがな。
梅雨って言うても、そこまで雨も降ってませんし、蒸し暑さもまぁ、そこまでじゃないし比較的過ごしやすい梅雨となってます。
それだけに、夏はどうなるんでしょう。
急に暑くなっても、もう身体がついていきませんぜ。
去年は、梅雨時から30℃越えの日がジャカジャカありましたし、今年も覚悟はしてたんですが、ここまでは拍子抜けでんな。
8月に入って、急に10℃以上気温が上がったりしてまた熱中症で救急搬送とか、みなさん気をつけましょうね。
身体が慣れてないのに気温が上がるとホントにキツイですからね。
ってことで、今日もイルネス辞典にはいっていきますが、今日は「壊疽性筋膜炎」について解説していきたいと思います。
まず、どんな病気かってことですが、肛門周囲の膿瘍(のうよう)や外傷、尿路感染がきっかけとなり、陰部や肛門周囲に急速に炎症が進行して、急激な経過をたどる病気です。
会陰部(えいんぶ)や陰嚢(いんのう)に生じるものをフルニエ症候群と呼んだりもしています。
半数は糖尿病の人に発症します。
50〜70代によく起こり、男女比は25対1と圧倒的に男性に多くみられる疾患です。
では原因は何かってことですが、細菌が皮下組織に進展し、肛門周囲、陰嚢・睾丸、会陰・大腿部の筋膜や筋肉内で膿汁の貯留が起こり、腐敗ガス・毒素を産生して組織が腐ることが原因です。
嫌気性菌(けんきせいきん)と好気性菌(こうきせいきん)の混合感染によって重症化します。
肛門周囲膿瘍病気を契機とするものが全体の約半数を占めます。
そのほか、直腸がんの腸管壁穿破(ちょうかんへきせんぱ)、放射線治療後に発症することもあります。
全身症状では高熱、ショック症状があり、局所所見では肛門や陰嚢周囲に発赤、腫脹(しゅちょう)、圧痛、著しい浮腫(ふしゅ)(むくみ)があります。
黒色壊死や皮下の捻髪音(ねんぱつおん)(プチプチとした感触)は、ガス産生の特徴的な所見で重症を意味するものといわれています。
皮下気腫や皮下の硬結は、腹部や頸部(けいぶ)(首)に及ぶこともあります。
会陰部を中心とする時は外攻型、後腹膜・腹腔内に進展するものを内攻型といいます。
腹部単純X線写真やCTで会陰、大腿、鼠径部(そけいぶ)の皮下ガス像が認められたら診断は確実です。
この病気は、体表に沿って炎症が拡大する外攻型と、骨盤内結合織(こつばんないけつごうしき)をへて後腹膜(こうふくまく)に進展する内攻型があります。
内攻型は診断が困難で、しかも予後は不良といわれています。
そのため、腹部や胸部なども含めたCT検査での発見が重要だといわれています。
治療のポイントとして、まず敗血症、細菌性ショック、高血糖に対する全身療法を行います。
局所は、膿汁のたまっている部位を徹底的に切開・開放して洗浄、消毒します。
筋膜下の膿汁も排出し、筋肉を露出させ、十分に空気にさらします。
後腹膜に進展する内攻型では開腹術も必要です。
抗生剤も腐敗菌に有効なものを選びます。特殊な治療では、エンドトキシン吸着療法やγ(ガンマ)‐グロブリン製剤の投与、高圧酸素療法が有効な手段です。
保存的治療の選択肢はありません。一刻も早く病態をつかみ、徹底的に手術することが生存率を上げます。
救急医療として1秒を争うので、救急車ですぐに病院へ行くような疾患です。
いかがでしたか。
どんな病気でも同じですが、まず早期に治療を開始することが重要ですから、知っておくことは大事ですよね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
7月21日のサンデーイルネスでございます。
平年ならもう梅雨明けって頃なんですが、今年はまだでんがな。
梅雨って言うても、そこまで雨も降ってませんし、蒸し暑さもまぁ、そこまでじゃないし比較的過ごしやすい梅雨となってます。
それだけに、夏はどうなるんでしょう。
急に暑くなっても、もう身体がついていきませんぜ。
去年は、梅雨時から30℃越えの日がジャカジャカありましたし、今年も覚悟はしてたんですが、ここまでは拍子抜けでんな。
8月に入って、急に10℃以上気温が上がったりしてまた熱中症で救急搬送とか、みなさん気をつけましょうね。
身体が慣れてないのに気温が上がるとホントにキツイですからね。
ってことで、今日もイルネス辞典にはいっていきますが、今日は「壊疽性筋膜炎」について解説していきたいと思います。
まず、どんな病気かってことですが、肛門周囲の膿瘍(のうよう)や外傷、尿路感染がきっかけとなり、陰部や肛門周囲に急速に炎症が進行して、急激な経過をたどる病気です。
会陰部(えいんぶ)や陰嚢(いんのう)に生じるものをフルニエ症候群と呼んだりもしています。
半数は糖尿病の人に発症します。
50〜70代によく起こり、男女比は25対1と圧倒的に男性に多くみられる疾患です。
では原因は何かってことですが、細菌が皮下組織に進展し、肛門周囲、陰嚢・睾丸、会陰・大腿部の筋膜や筋肉内で膿汁の貯留が起こり、腐敗ガス・毒素を産生して組織が腐ることが原因です。
嫌気性菌(けんきせいきん)と好気性菌(こうきせいきん)の混合感染によって重症化します。
肛門周囲膿瘍病気を契機とするものが全体の約半数を占めます。
そのほか、直腸がんの腸管壁穿破(ちょうかんへきせんぱ)、放射線治療後に発症することもあります。
全身症状では高熱、ショック症状があり、局所所見では肛門や陰嚢周囲に発赤、腫脹(しゅちょう)、圧痛、著しい浮腫(ふしゅ)(むくみ)があります。
黒色壊死や皮下の捻髪音(ねんぱつおん)(プチプチとした感触)は、ガス産生の特徴的な所見で重症を意味するものといわれています。
皮下気腫や皮下の硬結は、腹部や頸部(けいぶ)(首)に及ぶこともあります。
会陰部を中心とする時は外攻型、後腹膜・腹腔内に進展するものを内攻型といいます。
腹部単純X線写真やCTで会陰、大腿、鼠径部(そけいぶ)の皮下ガス像が認められたら診断は確実です。
この病気は、体表に沿って炎症が拡大する外攻型と、骨盤内結合織(こつばんないけつごうしき)をへて後腹膜(こうふくまく)に進展する内攻型があります。
内攻型は診断が困難で、しかも予後は不良といわれています。
そのため、腹部や胸部なども含めたCT検査での発見が重要だといわれています。
治療のポイントとして、まず敗血症、細菌性ショック、高血糖に対する全身療法を行います。
局所は、膿汁のたまっている部位を徹底的に切開・開放して洗浄、消毒します。
筋膜下の膿汁も排出し、筋肉を露出させ、十分に空気にさらします。
後腹膜に進展する内攻型では開腹術も必要です。
抗生剤も腐敗菌に有効なものを選びます。特殊な治療では、エンドトキシン吸着療法やγ(ガンマ)‐グロブリン製剤の投与、高圧酸素療法が有効な手段です。
保存的治療の選択肢はありません。一刻も早く病態をつかみ、徹底的に手術することが生存率を上げます。
救急医療として1秒を争うので、救急車ですぐに病院へ行くような疾患です。
いかがでしたか。
どんな病気でも同じですが、まず早期に治療を開始することが重要ですから、知っておくことは大事ですよね。
では、来週のイルネス辞典をお楽しみに〜。
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院