2017年03月19日 [からだのこと]
(3)サンデーイルネス(仮)脳梗塞について
お疲れ様です。院長です。
3月19日日曜日です。
サンデーイルネス(仮)第3回でございますな。
3回って事は後1回で、今月も終わりだねぇ…
3月新体制ってあっちゅう間に後半戦突入ですわ。
少し暖かくなってきましたかね〜。
ちょっと春の足音が近づいてきた感じやね。
来週には花見がどうのというお話で盛り上がれそうですな。
毎年の事ですが、桜はやっぱりキレイやしねぇ…
とかのんびりムードの日曜日、本題のイルネス辞典(仮)にいってみよ。
今週は脳梗塞でしたね。
三大脳血管障害の中でも、一番罹患率が高いわけですから、誰しもが罹る可能性のある疾患と言えるでしょう。
では、この脳梗塞ですが、脳の血管が詰まったり何らかの原因で脳の血のめぐりが正常の1/5から1/10くらいに低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態がある程度の時間続いた結果、その部位の脳組織が壊死(えし)(梗塞)してしまったものをいうわけです。
この脳梗塞は、以前は脳血栓症(血管が動脈硬化によりだんだん細くなり、最後には詰まってしまう状態)と脳塞栓症(どこかにできた血栓がはがれて、栓子となって脳に流れてきて詰まる状態)に分けられていました。
しかし最近は予防的な立場からも、また脳梗塞が起きた直後の治療の面からも、脳梗塞を次の3つに分類することが多くなってきたわけですな。
(1)アテローム血栓性脳梗塞
脳や頸部(けいぶ)の比較的太い血管の動脈硬化が、加齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などにより起こり、その部位で血管が詰まってしまったり、血流が悪くなったり、またはそこにできた血栓がはがれて流れていき、さらに先端の脳の血管の一部に詰まってしまう状態です。
つまりは、動脈硬化が原因となっての脳梗塞です。なので、こちらを予防していく必要があるわけですね。
(2)心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)
心房細動(しんぼうさいどう)や心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)などのために心臓のなかに血栓ができて、それが脳に流れてきて詰まった状態です。
こちら心原性とは、心臓が原因となってるわけで、心臓のポンプにより血栓が脳に飛ばされるわけですな。
(3)ラクナ梗塞
主に加齢や高血圧などが原因で、脳の深部にある細い血管が詰まり、その結果小さな脳梗塞ができた状態です。
比較的軽い症状の梗塞と言えますが、油断はできません。
日本では今、脳卒中の約3/4が脳梗塞です。またその内容をみると、以前は約半分を占めていたラクナ梗塞が少しずつ減り始め、アテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症が増え始めているようなんですねぇ…
つまり、死亡率も上がってしまうわけです。
これには色々ありまして、まず脳梗塞が起きやすいのは高齢者ではあります。また男性に多いのですが、他の危険因子である高血圧、糖尿病、脂質異常症、心臓病、ストレス、喫煙、大量飲酒、脱水、肥満などは、いずれもいわゆる生活習慣に関係したものです。
以前は、こういった「生活習慣の乱れ」は、中年のおっさんの代名詞的症状やったんですが、最近ではこういった症状をもつ、女性や若年者が増えてきてるんですよね。
つまりは、誰にでも起こり得ることってわけですね。ですから、少しは病気について知っておかないとね。
では症状の現れ方なんですが、脳梗塞の典型的な症状には、意識障害、麻痺、手足や顔面の感覚障害、言語障害、失語症などがあります。
ほかにも健忘症、同名性半盲(両眼とも視野の半分だけが見えなくなる状態)、複視、ふらつき、嚥下障害等々…。
まぁ、いきなり身体が麻痺するって事もないんで、普通は意識障害や感覚障害から出現します。
ま、軽く意識朦朧とする瞬間があったり、一瞬意識を無くしたりってことから、感覚がおかしくなり物を落とすとか何となくまっすぐ歩けないとか…
こういう症状が出たら、危険なサインですね。
出来うる限り、早めに病院へ検査に行くことをおすすめします。
最近は脳の検査法が非常に進歩して、脳卒中はCTやMRIを使うと早期に確実に診断ができるようになりました。
CTでは画僧認識できないような初期の梗塞でも、MRIだと確認できる場合もかなりあります。
また、診断法ばかりでなく治療法も進歩しています。詰まってしまった塞栓(そくせん)や血栓を薬で溶かしたり、また梗塞の中心部や周辺部に生じる有害物質を除去する薬も開発されています。
脳梗塞の中心部は、血管が完全に詰まるとその先は1時間くらいで梗塞になってしまいますが、その周囲の部分は1〜数時間はまだ生きていて、早めに適切な治療が行われれば機能を回復することも可能です。
しかし治療開始が遅れると周囲の組織も徐々に壊死に陥り、1本の血管が詰まっただけなのに時間とともに梗塞は少しずつ大きくなっていってしまいます。
また、詰まった塞栓を溶かすといっても、詰まってすぐならよいのですが、3.4時間以上たってしまうと、詰まった塞栓をせっかく溶かしても、壊死に陥った組織に大量の血液が入り込むので、部分的に出血を起こして出血性梗塞になってしまいます。
ですから脳梗塞ではなるべく早く、できれば発症して3時間以内に治療が開始できるよう、すぐに専門医のいる病院に行くことが大事となるわけです。
ま、可能かどうかは別としても、まずこの知識を持っているかどうか…
これだけで助かる命があるってことなんで、是非覚えておいて損はない知識ですしね。
とにかく、疑わしきは即病院へ。
まず、これだけは頭に入れておいて下さいね。
いかがでしたか?
第3回サンデーイルネス(仮)脳梗塞のお話をさせて頂きました。
ま、他人事だと思ってても、この知識がいつか必ず役立つと、わたくしは信じておりますよ(笑)
では、次回は「脳出血」についてお話しします。
また来週〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院
3月19日日曜日です。
サンデーイルネス(仮)第3回でございますな。
3回って事は後1回で、今月も終わりだねぇ…
3月新体制ってあっちゅう間に後半戦突入ですわ。
少し暖かくなってきましたかね〜。
ちょっと春の足音が近づいてきた感じやね。
来週には花見がどうのというお話で盛り上がれそうですな。
毎年の事ですが、桜はやっぱりキレイやしねぇ…
とかのんびりムードの日曜日、本題のイルネス辞典(仮)にいってみよ。
今週は脳梗塞でしたね。
三大脳血管障害の中でも、一番罹患率が高いわけですから、誰しもが罹る可能性のある疾患と言えるでしょう。
では、この脳梗塞ですが、脳の血管が詰まったり何らかの原因で脳の血のめぐりが正常の1/5から1/10くらいに低下し、脳組織が酸素欠乏や栄養不足に陥り、その状態がある程度の時間続いた結果、その部位の脳組織が壊死(えし)(梗塞)してしまったものをいうわけです。
この脳梗塞は、以前は脳血栓症(血管が動脈硬化によりだんだん細くなり、最後には詰まってしまう状態)と脳塞栓症(どこかにできた血栓がはがれて、栓子となって脳に流れてきて詰まる状態)に分けられていました。
しかし最近は予防的な立場からも、また脳梗塞が起きた直後の治療の面からも、脳梗塞を次の3つに分類することが多くなってきたわけですな。
(1)アテローム血栓性脳梗塞
脳や頸部(けいぶ)の比較的太い血管の動脈硬化が、加齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などにより起こり、その部位で血管が詰まってしまったり、血流が悪くなったり、またはそこにできた血栓がはがれて流れていき、さらに先端の脳の血管の一部に詰まってしまう状態です。
つまりは、動脈硬化が原因となっての脳梗塞です。なので、こちらを予防していく必要があるわけですね。
(2)心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)
心房細動(しんぼうさいどう)や心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)、心筋梗塞(しんきんこうそく)などのために心臓のなかに血栓ができて、それが脳に流れてきて詰まった状態です。
こちら心原性とは、心臓が原因となってるわけで、心臓のポンプにより血栓が脳に飛ばされるわけですな。
(3)ラクナ梗塞
主に加齢や高血圧などが原因で、脳の深部にある細い血管が詰まり、その結果小さな脳梗塞ができた状態です。
比較的軽い症状の梗塞と言えますが、油断はできません。
日本では今、脳卒中の約3/4が脳梗塞です。またその内容をみると、以前は約半分を占めていたラクナ梗塞が少しずつ減り始め、アテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症が増え始めているようなんですねぇ…
つまり、死亡率も上がってしまうわけです。
これには色々ありまして、まず脳梗塞が起きやすいのは高齢者ではあります。また男性に多いのですが、他の危険因子である高血圧、糖尿病、脂質異常症、心臓病、ストレス、喫煙、大量飲酒、脱水、肥満などは、いずれもいわゆる生活習慣に関係したものです。
以前は、こういった「生活習慣の乱れ」は、中年のおっさんの代名詞的症状やったんですが、最近ではこういった症状をもつ、女性や若年者が増えてきてるんですよね。
つまりは、誰にでも起こり得ることってわけですね。ですから、少しは病気について知っておかないとね。
では症状の現れ方なんですが、脳梗塞の典型的な症状には、意識障害、麻痺、手足や顔面の感覚障害、言語障害、失語症などがあります。
ほかにも健忘症、同名性半盲(両眼とも視野の半分だけが見えなくなる状態)、複視、ふらつき、嚥下障害等々…。
まぁ、いきなり身体が麻痺するって事もないんで、普通は意識障害や感覚障害から出現します。
ま、軽く意識朦朧とする瞬間があったり、一瞬意識を無くしたりってことから、感覚がおかしくなり物を落とすとか何となくまっすぐ歩けないとか…
こういう症状が出たら、危険なサインですね。
出来うる限り、早めに病院へ検査に行くことをおすすめします。
最近は脳の検査法が非常に進歩して、脳卒中はCTやMRIを使うと早期に確実に診断ができるようになりました。
CTでは画僧認識できないような初期の梗塞でも、MRIだと確認できる場合もかなりあります。
また、診断法ばかりでなく治療法も進歩しています。詰まってしまった塞栓(そくせん)や血栓を薬で溶かしたり、また梗塞の中心部や周辺部に生じる有害物質を除去する薬も開発されています。
脳梗塞の中心部は、血管が完全に詰まるとその先は1時間くらいで梗塞になってしまいますが、その周囲の部分は1〜数時間はまだ生きていて、早めに適切な治療が行われれば機能を回復することも可能です。
しかし治療開始が遅れると周囲の組織も徐々に壊死に陥り、1本の血管が詰まっただけなのに時間とともに梗塞は少しずつ大きくなっていってしまいます。
また、詰まった塞栓を溶かすといっても、詰まってすぐならよいのですが、3.4時間以上たってしまうと、詰まった塞栓をせっかく溶かしても、壊死に陥った組織に大量の血液が入り込むので、部分的に出血を起こして出血性梗塞になってしまいます。
ですから脳梗塞ではなるべく早く、できれば発症して3時間以内に治療が開始できるよう、すぐに専門医のいる病院に行くことが大事となるわけです。
ま、可能かどうかは別としても、まずこの知識を持っているかどうか…
これだけで助かる命があるってことなんで、是非覚えておいて損はない知識ですしね。
とにかく、疑わしきは即病院へ。
まず、これだけは頭に入れておいて下さいね。
いかがでしたか?
第3回サンデーイルネス(仮)脳梗塞のお話をさせて頂きました。
ま、他人事だと思ってても、この知識がいつか必ず役立つと、わたくしは信じておりますよ(笑)
では、次回は「脳出血」についてお話しします。
また来週〜
京都 中京区 円町 弘泉堂鍼灸接骨院